警察官や検察官を名乗る男からの電話で “秘密の捜査” の名目で指定された口座に現金を振り込ませる手口で、70代の女性が現金780万円をだまし取られる特殊詐欺の被害にあっていたことが20日までにわかりました。

富山中央警察署によりますと、今年6月14日、富山市に住む70代女性の自宅の電話にNTTを称する音声ガイダンスがあり “東京中央警察署”の警察官を名乗る男の電話につながりました。

警察官を名乗る男は「あなた名義の携帯電話が犯罪に使用されている。暴力団が関わっており、秘密の捜査なので絶対に家族に言ってはダメだ」などと言われ、70代女性は捜査に必要との理由で個人情報や口座情報を教えました。

6月中旬になって東京地検の検事を名乗る男から電話があり「優先調査をする」と言われたあと、身の覚えのない女性名義の銀行キャッシュカードが配達されました。

さらに7月初旬、検事を名乗る男から電話があり、口座に現金を振り込むよう言われ、指示に従い合計780万円を振り込みました。

そして8月5日、巡回で女性宅を訪れた富山中央警察署の警察官に相談したところで、振り込み先の銀行口座の残高を確認、残高がないことが判明し詐欺の被害に気付いたということです。

警察は、警察官や検察官を名乗り共犯者や裁判などをあおって口座を開設させ、現金を振り込ませるのは、特殊詐欺の手口だとしています。

そのうえで、身の覚えがないのに、口座が開設された場合は金融機関に問い合わせるなどして、入金しないように呼びかけています。

あらためて警察は不審な電話があった場合は、一人で悩まず、警察に相談するよう注意を呼びかけています。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。