今、徐々に競技人口が増えている「ドローンサッカー」というスポーツがあります。ドローンサッカーをきっかけに辛い境遇から一歩を踏み出した少年が語る、競技の魅力とは。

年齢も身体も関係なく楽しめる

ドローンサッカーでは、ドローンの回りを球体で包んだボールをリングに通すことで得点となります。韓国発祥のスポーツで国内でも徐々に広がりを見せていて、4年前には熊本県内唯一のチームが天草市にできました。

天草市を拠点に活動する「ドローンムーブ天草」には、9歳から59歳までの20人が所属しています。

ドローンムーブ天草の選手「年齢関係無く身体が不自由な方でも出来るのがドローンサッカーです」

遊び方は?

ドローンサッカーは、攻めの「ストライカー」が2人、守りの「ディフェンダー」が3人の、5人1チームで戦います。3分1セットの3セットマッチで、競技で使うドローンの操縦に資格は必要ありません。

ドローン初心者の上岡梨紗(うえおか りさ)アナウンサーが、中学1年生の河埜太陽(かわの たいよう)さんに操縦を教わりました。

上岡梨紗アナウンサー「私、ドローンすら触ったことなくて 出来ますか?」
河埜太陽さん「できます 頑張れば」

上岡梨紗アナウンサー(手前) 河埜太陽さん(奥)

実際にやってみると…?

上岡梨紗アナウンサー「結構早い!」

リングに通せそうな場所まで来ても、なかなかうまくいきません。

上岡アナウンサー「全然出来ない、本当に…思ったよりボールが早く動くし、ボタンを覚えなきゃいけないのも難しい」

隙を狙って…ハイスピードな攻防戦が魅力

操縦を教えてくれた河埜さんは、「ドローンムーブ天草」でストライカーとして活躍しています。

河埜太陽さん「相手が守っているところの隙を見て攻撃しにいくのが好きです」

ドローンサッカーの魅力を語る河埜さんですが、小学校5年生の時に同級生からの心ない言葉を受け、学校から足が遠のいていました。

河埜さん「学校に行く目標を立てて、給食から6時間目まで全部行くって決めていたんですけど『給食食べに来てるだけだろ』って言われたりしていて」
母・千春さん「しばらく学校に行けていない時期があったので、色々自信を失っているなと感じていた」

そんな中、母・千春さんのすすめで地元のドローンサッカーのチームに加入した河埜さん。練習には様々な地域から様々な年代の人が参加し、ドローンサッカーを通じて多くの仲間ができました。その仲間たちが河埜さんを支えてくれたのです。

河埜さん「大会とかでいろんな知らない人がいっぱいいるんですけど、話して仲良くなって自信がついた」

試合はコミュニケーション 敵も味方も“紡ぐ”スポーツ

この日の練習相手は大分の高校生。ドローンサッカーを通じて知り合った仲間です。

大分の高校生「太陽くんはフレンドリーでも試合ではどんどん点数決めて、負けず嫌いだなと思います」

練習試合という勝負でありながら、仲間たちとコミュニケーションをとれる貴重な場となっています。

そんな河埜さんにとって、ドローンサッカーとは?

河埜さん「敵味方関係なく、(人間関係を)を紡ぐ存在と思っています」

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