世界遺産登録が決まった「佐渡島の金山」について朝鮮半島出身者の強制労働があったと主張する韓国の国会議員団が16日、佐渡を視察しました。登録については歓迎する姿勢を示したものの、「朝鮮半島出身者の強制動員」という文言を明示することなど、日本政府への要求は終わっていません。

最大野党「共に民主党」など、韓国の国会議員5人が訪れたのは佐渡市 相川地域にある「第4相愛寮(そうあいりょう)跡地」です。

佐渡市によると佐渡鉱山で働いていた人の独身寮があった場所で、戦時中は朝鮮半島出身の労働者も利用していたということです。

【韓国議員団は】「生前の苦しみ、これをもって忘れていただき、南北を1つに結び…」

韓国議員団は、メロンや干し柿を供え、過酷な環境で働いた人を悼みました。

先月、世界文化遺産の登録が決まった佐渡島の金山。朝鮮半島出身者の強制労働を主張する韓国が世界遺産委員会の委員国に名を連ねていたことから、日韓両国で水面下で交渉が行われていたとみられています。

議員団は相川郷土博物館を視察。
ここには、朝鮮半島出身者の労働環境や生活ぶりが分かる資料などが展示されています。

ユネスコの諮問機関 イコモスが朝鮮半島出身者が働いていた時期を含めた鉱山の「全体の歴史」について展示するよう追加的勧告で求めていたものです。

ただ…
「研究したものの中に、強制労働だったというふうに書かれた公文書はありません」

館内の展示には“強制労働”という文言は見当たらず、韓国議員団は改めて強制労働の文言を求めました。
【韓国議員団は】「朝鮮が日本に占領され強制的に動員されたことをはっきり表記してほしい」

議員団は世界遺産登録自体は歓迎するとしたうえで、相川郷土博物館に展示されている資料を史跡佐渡金山にある展示室か「きらりうむ佐渡」に移転することも日本政府に強く求めています。

【韓国議員団は】「より多くの訪問者が簡単にアクセスできるような場所に移転するということを要求するために来ました。きょう追悼式行ったんですけども、韓国では誰のため追悼するかというのが名前を知らないまま追悼することはあり得ない。朝鮮人労働者の名簿を公開してくれることを要求します」

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