宮城県塩釜市の離島・桂島で4年ぶりに海の家が復活しました。復活のイベントを企画したのは宮城大学の学生団体。人々が島に訪れるきっかけをつくろうと奮闘する学生たちの様子とは。

4年ぶりに海の家オープン

8月10日、塩釜市の離島、桂島で開かれたのがアイランドフェス。海水浴場には4年ぶりに海の家がオープンし多くの人が訪れました。

このイベントを企画したのは、宮城大学の学生団体「Brush」。プロジェクトリーダーは、2年生の飯野あゆ美さんです。

宮城大学学生団体Brush アイランドフェスin桂島実行委員会 飯野あゆ美さん:「小さい子の声が響いているのがやっぱりいいと改めて感じた」

7月6日。イベントの準備で会場となる海水浴場には、ごみ拾いをする飯野さんらメンバーの姿がありました。今回の企画は、飯野さんのある思いから始まりました…。

ショックな言葉「人は来ないよ」

アイランドフェスin桂島実行委員会 飯野あゆ美さん:
「一番大きく自分の原動力になったのは、高校3年生の夏にコロナ禍の影響でしばらく島に来られていなく、久しぶりに島に来た時に、復旧工事が終わった島を見て感動し、『きれいになってよかったね』と言ったら、(桂島に住む)祖母に『きれいになっても人は来ないよ』と言われた言葉がすごくショックだった」

浦戸諸島の一つ人口およそ80人の桂島。2007年にはおよそ9000人にのぼった海水浴客も、新型コロナなどの影響で、今は1000人ほどに。海の家も資金不足などから、4年前から開いていません。

こうしたなか、島にもう一度人を呼びたいと、飯野さんらは海の家を復活させるイベントに乗り出したのです。島の人たちも若い力に期待しています。

島民:
「お年寄りはうれしいんじゃない?若い人たちが来ると」
桂島区長 内海公男さん:
「島にまで来る人が少なくなった。こうやってお客さんを呼んでもらえるのは本当にありがたい」

クラウドファウンディングで資金調達

イベントのおよそ2週間前。学内ミーティングでは、最終チェックが行われていました。実行委員会は35人で活動していて、毎週ミーティングを重ねてきました。

飯野あゆ美さん:
「ありがたいことに今は、111万4000円!いぇーい」

イベントに向けておよそ110万円の資金をクラウドファウンディングを活用して集めました。

船から島に向かう迎えた当日。朝から準備に追われますが…。

アイランドフェスin桂島実行委員会のメンバー:
「海水浴無いみたいなんですけど…。ちょっと天気が思ったより良くないんですけど、朝は雨降っていたんですけど今は止んできたのでまだよかったかな」

まさかの遊泳禁止、大丈夫か…

台風5号の接近で波が高く、海水浴場はまさかの遊泳禁止。追い打ちをかけるように雨脚も強まります。

アイランドフェスin桂島実行委員会メンバー:
「今(の降水確率)は90%です。ちょっと絶望です…どうしようかな」

天候不良ながらも予定通り間もなくイベント開始時間。塩釜港からの観光客も続々と到着します。会場には、観光客だけでなく、島民の姿もありました。

島民:
「100人近くのお客さんが来るイベントは、去年のマラソン大会以来なので、とても楽しみだった」

プロジェクトリーダーの飯野さんもやってきました。

アイランドフェスin桂島実行委員会 飯野あゆ美さん:
「やっと私、今から接客するので、気合入れて。ラーメン屋のアルバイトをしていたので声出して頑張りたい」

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。