今年5月に火災があり、営業を休止していた燕市のラーメン店が営業を再開し、待ちわびていた多くのファンで賑わいました。
営業再開の日を迎えた燕市のラーメン店『杭州飯店』です。
徐直幸社長はこの日のために1週間かけて仕込みをしてきました。
徐直幸 社長
「感無量。やっとここまで来たなっていう感じだよね」
杭州飯店では5月、厨房から出火し、およそ38平方メートルが燃える火事が起きました。店は休業中でけが人はいなかったものの、営業を休止せざるを得なくなりました。
徐直幸 社長
「お客さんに『待っているよ』『頑張ってね』と言われるのがすごく嬉しかったし、でも反面『大変なことをしてしまったな』というのはある」
冷蔵庫や空調機器、天井材など全てを変え、新たな気持ちでの営業です。
店の前では、開店前からこの日を待ちわびたファン80人以上が並んでいました。
地元の客
「きのうから寝られないくらいで、夜通し並ぼうかと。ここがないと“脂切れ”起こすから」
こちらの川崎さん夫妻は、なんと茨城県から駆け付けました。
茨城から駆け付けた川崎さん
「火事があったことを聞いて、いてもたってもいられず、一度その火事現場を見に来て…きょうを本当に心待ちにしていました。ディズニーランドに来たような感じだよね」
暑い中並んでいる人たちに感謝を込めて、特製のうちわも手渡されました。
そして、午前11時…
杭州飯店 徐直幸 社長
「皆様大変長らくお待ちどおさまでした。杭州飯店、きょうから再開させてもらいます。よろしくお願いします」
開店と同時におよそ70ある席は満席に…
徐社長は茹で上がった麺を手際よく丼ぶりに移していきます。
川崎さん夫妻のもとにもラーメンが届きました。
たっぷりの背油が乗った煮干しが効いたスープに、太い麺がマッチした杭州飯店の『中華そば』。3か月間待ち焦がれた、その味は…
茨城から駆け付けた川崎さん夫妻
「おいしいです。以前と味は変わってないと思います。変わらず、おいしいです」「思い出がよみがえる。このために生きているなって」
茨城県から30年間通い続けた味の復活にご満悦の様子でした。
その思いは地元の人も同じです。
地元の客は
「夢にまで見た待ちきれない味。最高です」
杭州飯店 徐直幸 社長
「『おまちどおさま』。『ありがとうございます』。それだけですね。ラーメンの味はそのままに、今までと変わらない味でやっていきたいと思います」
ちなみに食べ終えた川崎さん夫妻はというと…
―これからはどうしますか?
「茨城に帰ります。全然苦じゃないです。4時間、この話で持ち切りです。あっという間に帰路につくよね」
愛され続けた味は変えず生まれ変わった名店は、再び多くの人の笑顔を作ります。
なお、杭州飯店の“復活初日”は午後2時半で売り切れとなったそうです。
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