富士山の登山者が最も多くなる時期となりました。
この週末、山梨県のスタッフに止められた登山者が「通行の予約システム」と「山小屋の宿泊予約」が連携していないことで「説明不足」と不満を露わにする場面が見られました。

8月10日 富士山5合目 山梨県側・吉田ルート


山の日の前日、8月10日の富士山5合目には大勢の登山者の姿がありました。

山梨県は今年から2000円の通行料を徴収し、その事前決済ができる任意の通行予約システムを導入。

5合目ゲート

さらに山小屋の宿泊予約者を除き午後4時から翌日の午前3時までゲートで通行を禁止しています。

山梨県のスタッフ:
「(山小屋の)予約をしないで登って朝ご来光を待つというのを弾丸登山という。それを…」
登山者:
「4時前なら入れるって…」



午後4時のゲート閉鎖前に通過しようとする軽装の登山者に対し、県のスタッフが明るい時間帯に変更するよう説得する”攻防”はこの日も見られました。

午後3時ごろにゲート近くにきた外国人のグループ。

山小屋の予約はなく、主張は「夜の散歩」。

県のスタッフ:
「富士山で夜、散歩しないでください。富士山は夜散歩する所ではありません」

外国人の登山者:
「それは法律ある?」
県のスタッフ:
「法律よりみんなの命の方が大事だから。法律がなきゃ何してもいいの?危ないことしようとしている人たちには私たちは注意します」


ゲートを通過する登山グループ

県のスタッフに強制力はないため、このグループはゲートを通過していきました。

そして、この週末に目立ったのは事前に通行料を支払い通行予約をしたものの、山小屋の宿泊予約が確認できず、止められるケース。



午後2時半ごろに訪れた外国人グループは…

県のスタッフ:
「休憩所で休んで、明るい時間に行って帰ってくるというのが良いと思います。どうですか?」
外国人登山者:
「嫌です。自分の安全性はよく理解していて、そのうえで山に登ります」

また、同じ時間帯に来た別のグループも。

外国人登山者:
「わかんないから、ちゃんと説明してもらえますか?」
県のスタッフ:
「弾丸登山をやめてくださいというのは毎年言っています。規制の意味を理解してください」

ゲート通過の予約者用の5合目窓口



外国人の登山者には事前に通行料を支払う任意の通行予約システムと、山小屋の宿泊予約という2つの予約の違いが周知されていませんでした。

外国人登山者:
「ネットでの説明が不足だと思っています」
記者:
「どういうところが?」
中国人留学生:
「午後4時の後は登ることが禁止ということがわかりますが、それ以前の予約がなぜいけないかわからないです。もしネットでちゃんと説明したらチケット予約しない」


2つの予約は連携しておらず、課題が改めて浮き彫りとなりました。

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