いまにも崩れ落ちそうだと住民から不安の声が上がっていた名古屋市中川区にあるビルの解体現場。現場を再度取材しました。

(平野菫記者 4月19日)
「名古屋市中川区の解体作業現場です。コンクリートがむき出しになっていて、下の方を見ますと、いまにも崩れ落ちそうな状況です」

19日に「チャント!」が取材した名古屋市中川区にあるビルの解体現場。

壁や天井からはコンクリート片がぶら下がり、ちぎれた鉄筋がむき出しになっています。

(近くに住む人)
「崩れ落ちそうで怖い」

(隣の工場の従業員)
「回り込んだ粉じんが中に入って真っ白。ざらざらで」

一部シートで囲われた場所もありますが、道路側には囲いはありません…これには名古屋市の職員も。

(名古屋市建築安全推進課 飯田哲也さん 4月19日)
「解体工事には仮囲いが必要になる。今回、西側と北側の道路面に仮囲いがない。厳密に言うと建築基準法違反になる」

建築基準法では木造以外の建物で、2階建て以上のものは解体の際に仮囲いが必要で、市はこの囲い方では不十分と判断しました…工事の責任者は。

(解体現場の責任者 4月19日)
Q囲いがないことが違反だと知らなかった?
「はい」

違反しているとは知らなかったと話し、私たちの取材に「翌日(20日)までに不足している部分に囲いをする」としていました。

そこで、20日に再び現場を訪ねると…

(森本琴衣記者 20日)
「中川区の解体工事現場です。きのうとは違い、金属製の囲いが付けられています」

現場には、道路に面した西側と北側に囲いが。

(解体現場の責任者)
「近隣住民は心配、不安があったと思うので、いち早く解消できればと迅速に対応した。100%は難しいが市と連携して、できる限り不安を解消できるよう工事したい」

さらに、中央の出入り口部分には今後、ゲートをつける予定だということです。

囲いがついたことに周辺住民は。

(周辺住民)
「がら空きだったので、しっかり下の囲いが付いて安心。やっと付いたなと」

今回の工事でけがをしたり健康被害を訴えた人はいまのところいないということで、市は対策が完了次第、現場を改めて確認する予定です。

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