7月25日から山形県内の庄内・最上地方を襲った大雨。
酒田市の通称大沢地域の一角にある北青沢地区は、大雨によって発生した土砂崩れにより、多くの住宅が埋もれてしまった。
人の腰ほど深さの土砂が街を覆っているのがわかるだろうか。
災害前の北青沢。
大雨のあと。ドローン映像を見ると、地区の右半分ほどが、右上にある山から流れ出た土砂に巻き込まれたことがわかる。
土砂だけではない。山から流れてきた大木が住宅に突き刺さる。こんな木が人に当たったら・・・。衝撃的な光景だ。
同じ場所の写真を見比べると、より被害がわかる。
■土砂にすべてが覆われた
この水路脇の建物が・・・
水路、道路などがわからないほどの土砂に覆われてしまっている。
この地区では、避難する際に高齢の女性1人が行方不明になり、その後遺体で発見されている。
犠牲者が1人出たのは痛ましが、土砂に巻き込まれるなどの犠牲者は出ていない。
多くの人が亡くなってもおかしくないほどの状況にも感じるが、なぜ土砂による犠牲者は出なかったのか。
気象防災アドバイザーと防災士の資格を持つ、TUYの兵頭哲二 気象予報士がその理由を探った。
■大雨の状況は
気象庁が発表している、災害に関するリスクが見えるシステム「キキクル」を使い、まずは、大雨が降った7月25日の午前8時ごろの土砂災害リスクを見てみる。
土砂キキクルによると、北青沢地区は黄色と赤の境にあり、土砂災害に注意、もしくは警戒すべき状態だったことがわかる。
■酒田市に土砂災害警戒情報
酒田市は午前8時30分ごろに土砂災害警戒情報を発表した。
北青沢地区では、地区を流れる荒瀬川が増水していたことから、この時点で地区で声をかけ合い、避難を開始したという。
では避難をはじめた午前9時ごろの土砂キキクルを見てみると・・・
北青沢地区は紫色のエリアとなっていて、危険な状態だったことがわかる。
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