今回の大雨で、甚大な被害が確認されたのが酒田市北青沢地区です。
大雨の爪痕が強く残されているこの集落では、地形が要因となって発生したある自然災害がありました。
大内希美アナ「こちら酒田市大沢地区の北青沢です。地面を覆っているのは、大雨で流されてきた土砂や大きな石、そして流木です。あちらの家は半分が埋まって
しまっています」
地区一帯が土砂で埋め尽くされた酒田市北青沢。
大きな流木も押し流され、電柱もなぎ倒されています。
阿部彩人さん「もう土と石が1メートル以上、2メートルくらいに達しているところもある。言葉を失うようなひどい状態だと思った」
北青沢を含む酒田市大沢地区は、最上方面につながる国道344号沿いに広がる山間の地域です。
荒瀬川の氾濫で、橋が崩落したり、土砂や流木が田んぼに流れ込んだりと大きな被害を受けました。
特に深刻な被害となった北青沢を襲ったのは、川の氾濫だけではありませんでした。
阿部彩人さん「あちらに山があるんですけど、山の方から全部、(土砂や流木が)豪雨のときに流れてきた」
北青沢を襲ったのは、土砂崩れ。
こちらは以前の北青沢。沢があり、自然豊かな静かな集落です。
それが、今回の大雨によって・・・おびただしい量の土砂や流木などが地区を埋め尽くしてしまったのです。
さらに・・・
阿部彩人さん「山から流れてくる水が行き場を失ってこっちに流れてきている」
元々あった川が土砂で埋まり、新たな川の流れができていました。
大内希美アナ「地区の少し奥に来ました。あたり一面が土砂に覆われていてもともとの地区の状態が想像できないくらいの光景が広がっています。ほんとうにすさまじい状態です」
大沢地区の住民は「60年くらい前かな、一回やられたんです。俺らがまだ小さい頃。そのときもひどかったけどこんなもんではなかった。地獄ですね」
北青沢には、20世帯ほどが暮らしていますが、今も断水が続き、ほとんどの人が避難所などに身を寄せています。
青沢自治会 相蘇隆治 副自治会長「びっくり仰天。未曾有の災害」
相蘇隆治さんは、2度目の大雨特別警報が出された25日の夜は、自宅2階に避難していたそうです。
相蘇隆治さん「1階から1メートルの高さに土砂が入ってきた。玄関から出るにも腹ばいで出た。いま3世帯だけが残っているがほかの人は、(北青沢には)戻ってこないと思う」
大雨で風景が一変した北青沢。
阿部彩人さん「災害から一週間が経ったいまも土砂はそのままです。」
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