きのう梅雨が明けた山形県内。真夏の日差しとなるなか、大雨の被災地では片付け作業が続いています。

最上川が氾濫し甚大な被害を受けた戸沢村の蔵岡地区です。

きょうは気温が30度以上となる中、戸沢村には県内外からおよそ90人のボランティアが入り朝から活動が行われました。

蔵岡地区に50年ほど住む前田正弘さんです。住宅に泥水が流れ込み、手がつけられない状態になっていました。

前田正弘さん 「すごいですね若さですよ。私たちは年寄りだからなにもできない。特に冷蔵庫なんか、助かります…」



ボランティア「きのうも2リットルくらい飲んだかな多分。やっぱりきついけど、この状況みると夢中で作業している」

新潟から来たこちらの男性。ボランティアは3日目だそうです。

ボランティア 新潟から(Q.どこに泊まられているんですか?)「車中泊です。
暑いっすね。暑いけど、どこも一緒ですから暑いのは。夏ですし。大丈夫です」

蔵岡地区のこちらの塗装店も連日片づけ作業に追われています。

塗装店「このまましておくわけにはいかないので。これが終わり次第、(仕事)復帰という感じ」

仕事復帰を目指して片づけ作業を進めていますが、厳しい現実が。

塗装店「(仕事道具が)9割以上ダメになっている。塗料はほとんど全滅。塗料と塗料がぶつかって水中で漏れてしまったやつが多いですね。大打撃です」

こうした中、急ピッチで片づけ作業をしている場所もありました。

蔵岡地区の長林寺です。

長林寺 斉藤仙邦 住職「本来お寺は一番後でもと思っていたんですが、この地域の方々の心の支え、希望の光にならなくちゃいけないと思って」

ここ長林寺は、濁流が入り込み位牌堂が壊れるなど甚大な被害を受けました。お盆には間に合わせたいと、毎日、ボランティアや檀家などと一緒に復旧作業をしているそうです。

蔵岡地区では、これまで何度も浸水被害があり、その対策として、去年、地区を囲む「輪中堤(わじゅうてい)」が完成したばかり。

しかし今回、その想定を超えて最上川の本流がはん濫しました。



長林寺 斉藤仙邦 住職「国というものが関わった大きな対策をした上でダメだったという。普通の災害とは違う。ショックを地域の方々は受けている。選択が上手くいかなかったという事実を考えてほしい」

復旧作業が続く中、今後の対応について改めて、地域の声に耳を傾けて考えていく必要がありそうです。

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