広島大学病院は生後間もない赤ちゃんが受ける「新生児スクリーニング検査」で、重症の免疫不全症と診断された男の子の、早期治療に成功したと発表しました。

県内では、「新生児スクリーニング検査」の対象に、おととし7月から難病の重症複合免疫不全症などを加えています。おととし9月に生まれた県内在住の叶羽くんは、新生児スクリーニング検査で重症複合免疫不全症と診断されました。
生まれつき免疫細胞がうまく働かない難病で完治する治療をしなければ、ほとんどが1歳までに死亡するといわれています。

叶羽くんは、去年の11月に細胞の移植手術を受け、あす退院します。県内ではこれまで検査を2万8000件以上実施していますが、重症複合免疫不全症が判明し移植手術に成功した例は、今回が初めてだということです。

男児の主治医 浅野孝基准教授
「診断が遅れれば命にかかわる病気になる一方で、早期に見つければ治療法があり今回のように根治することができる。万一のことを考え検査を受けてもらうことが1番重要」

叶羽くんの両親は「検査でわかる疾患ならば可愛いわが子の命を救うことができます。これから出産する方々にも検査の受検を勧めます」とコメントしています。

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