旧優生保護法により不妊手術を強制された人たちが国に賠償を求めた裁判で、東京地裁で審理が行われている77歳の女性と国の和解があすにも成立する見通しであることが分かりました。旧優生保護法をめぐる訴訟で和解が成立するのは初めてです。

最高裁は今月3日、旧優生保護法を「憲法違反」とし、国に賠償を命じる判決を言い渡していて、岸田総理はきのう、今も審理が続く裁判について和解のための合意書締結を急ぐよう関係閣僚に指示しています。

裁判は全国各地で行われていますが、このうち東京地裁で審理が行われている西スミ子さん(77)の裁判で和解期日があすに指定され、和解が成立する見通しであることが代理人弁護士への取材で分かりました。

代理人弁護士によりますと、旧優生保護法をめぐる訴訟で原告と国で和解が成立したケースはないということで、「最高裁の判決を受けて早期の被害回復を実現すべく、関係者が同じ方向に動いた結果、和解期日の指定につながった。西さんに早く解決を届けられて良かった」としています。

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