個人情報を言い当てた警察官を名乗る男から「紙の通帳は危ない、こちらで手続きをする」などと言われ、70代女性が約2000万円をだまし取られる被害に遭っていたことが30日までにわかりました。

射水警察署によりますと5月30日、富山県射水市の70代女性宅の電話に、“警視庁中央警察署”の警察官を名乗る男から電話があり「銀行員があなた名義の口座に、悪い物の代金を振り込んでいた。マイナンバーカードを落としたことがあるか」などと言ってきました。

このあと警察官を名乗る男が、住所、氏名、生年月日等を言い当てたことから70代女性は男を信用してしまい、男が「あなたは共犯者になり、裁判になるかもしれない」と言われたことから動揺、聞かれるまま銀行口座や残高を伝えてしまいました。

何か言われたら “土地の購入代金” と答えろ

さらに男は「紙の通帳は危ない。盗難のおそれもあり狙われている」などと言い、ネット銀行の口座開設をすすめてきました。

70代女性は男の指示に従い口座を開設。6月中旬にキャッシュカードが配達されると男から電話があり、女性はキャッシュカードに記載されている暗証番号を伝えました。

男からは「銀行でこの口座にお金を移すときに何か言われたら、土地の購入資金だと答えれば手続できる」などと言われ、女性は6月17日、開設したネット口座に2004万1000円を振り替えました。

残金のほとんどが、別の口座に移されていた

後日、女性がネット口座を確認すると、6月17日、18日の2日間にわたって残高のほとんどが他の口座に振り込まれていることが判明。ここで詐欺の被害に遭ったことに気づき、家族と一緒に警察に相談しました。

警察は
▼警察官を名乗って「共犯者」や「裁判」などと不安をあおって口座を開設させ、預金を振り替えさせるのは特殊詐欺の手口だとしたうえ、
▼不審な電話があった場合は一人で悩まず、家族や身近な人、警察に確認や相談などをするよう注意を呼びかけています。

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