今週お伝えしているシリーズ、「涼を求めて」。
最終回のきょうは安比高原のブナの森で楽しむ森林浴です。
井丸キャスターが五感で自然を体感してきました。

(井丸キャスター)
「ひんやりしてて、気持ちいいです」

森の中を歩いて全身で自然を感じる森林浴は、マイナスイオンや木の香りによるリラックス効果が期待できます。
訪れたのは安比高原のブナの二次林です。


昭和の初めごろに炭や薪として使用するため伐採が進みましたが、伐り残した親木から再びブナ林が形成されたことから二次林と呼ばれています。

案内してくれるのはガイドの三角勝之さんです。

(井丸キャスター)
「入った瞬間にちょっと涼しい。気持ちよく感じますね」

(三角勝之さん)
「そうですね。ここの森が涼しく感じるのは、上を見ていただくと・・・ブナの木っていうのはですね。上の方で傘を作るような形で葉を広げてくれるので、直射日光が入らないというのが涼しいポイントになります」

この日のブナ林の外で測った気温は22度でしたが、ブナ林の中はそれよりも5度低い17度でした。
5度の差には理由があります。

(三角勝之さん)
「この木ちょっと触ってもらってもいいですか」
(井丸キャスター)
「すごい!ひんやりしていて気持ちいいです」


(三角勝之さん)
「(ブナの)木の中にたくさんの水が流れているので、触るとひんやりしている感じが森全体に伝わっているのでとても涼しい森になっています」

安比高原のブナは、冬に積もった冷たい雪解け水を1本あたりおよそ7トンも蓄えていることから夏でも気が冷たく、森林の外と中とでは気温に差が出るといいます。
ブナをよく見てみると黒い線が入っている木がところどころにあります。

(三角勝之さん)
「ブナの木というのは水との付き合い方が上手い木で、雨が降ってくると(水が)葉っぱから木の枝に伝わって流れてきて、いろんなところから伝わってきた水が一か所に集められます。(その水が)筋になって根元まで水を流します。この跡は雨の日に水が流れた跡で、樹幹流と呼ばれています」

雨の日やその後にしか見ることのできない特別な光景です。
森林浴を楽しんだ後は、あるものを味わいます。

訪れたのは安比高原ブナの駅です。

(三角勝之さん)
「この水はですね。ブナの森を長い年月かけて湧き出た、ブナの湧き水になります」

ブナの森の湧き水は天候に左右されることなく、一定の温度と量で出続けています。

(井丸キャスター)
「ひんやりしていて気持ちいいです。手をずっと当てていると冷たいくらいですね」

ブナの森で長い時間をかけてろ過された水はミネラルをたっぷり含んでいます。
フキの葉っぱ作った器でいただきます。

(井丸キャスター)
「勢い強い!さっぱりしていて飲みやすいです。フキの葉っぱの若干甘みも入ってますね」

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