石垣の修理工事に合わせ発掘調査を行っている青森県弘前市の弘前城本丸の東面で、縄文時代の集落跡を示す「盛土遺構」が見つかり、25日に公開されました。弘前市の市街地で盛土遺構が発見されたのは初めてです。

発掘調査は2014年からの弘前城本丸の石垣修理に合わせ行われていて、今回発見されたのは、幅約5.5m高さ40cmの「盛土遺構」です。

盛土遺構は、住居を作る際に出る土砂や壊れた土器などを長期間、同じ場所に捨てることで形成されます。

調査では、2400年から2600年前の縄文時代晩期の盛土と確認されたということです。

また、盛土遺構が2つの調査地点で見つかったため、現在の弘前城周辺に、少なくとも2つ以上の拠点的な集落が営まれていたと見られています。

弘前市内では、岩木山や白神山地などの山間地で盛土遺構が確認されていますが、市街地での発見は初めてです。

弘前大学 関根達人教授
「この場所は、ちょうど弘前城の天守台の真下なんですが、天守台をつくるときに上に大規模な盛土をしていましたので、その盛土によって縄文の遺跡が保護されていた。弘前城が作られた場所というのは、縄文時代の人にとっても暮らしやすい良い環境の場所だったということになります」

調査は今後も続けられる予定で、市では発掘されたものは随時、弘前城情報館に展示していきたいとしています。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。