介護保険料の払い戻しがあるなどという電話から、高知県高岡郡内に住む60代の女性がおよそ75万円をだまし取られていたことがわかりました。

高知県警によりますと、7月18日の正午ごろ女性の家の固定電話に、
「介護保険料をもらいすぎており、2万7400円の払い戻しがある」
「今月2月ごろに出しているハガキはないか」
「きのうで期限が切れて、役場では手続きできない」
「口座を開設している金融機関はあるか、そこまで遠いか」などと、
役場の職員を名乗るタムラという男から電話がありました。

女性が口座のある最寄りの金融機関までの所要時間を答えたところ、
「手続きはサポートセンターに予約が必要、予約状況を確認して5分後に再度連絡する」
「携帯電話を持っていないか」などと言われ、
女性は携帯電話の番号を伝えました。

すると5分後に再び女性の固定電話に役場職員を名乗る男から電話があり、
「12時15分に予約ができたので銀行に行ってください」
「ATMに着くころ、サポートセンターから電話がある」と言われ、
女性がATMに着くころ、携帯電話にサポートセンターを名乗る男から電話があり、「残高照会を押して、キャッシュカードを入れてください」
などの指示に従ってATMを操作した結果、約53万円を送金させられました。

その後「他のキャッシュカードはないか」と言われ、女性はなぜ別のカードがいるのかと疑問に思いましたが、
「かまいませんので別のカードを入れてください」と言われるがまま、
約22万円を再び送金させられ、合計で約75万円をだまし取られたということです。

女性がATMを操作していた際は銀行の窓口は昼休みのため閉まっていました。
女性が2回目の送金を終えた後に昼休みが終わり窓口のシャッターが開き、行員がATMの前で携帯電話を使用する女性を発見。
その後、女性の話から詐欺だと思った行員が警察に連絡しました。

高知県内では今年に入ってから特殊詐欺の被害がすでに22件発生していて、被害総額は1億4000万円以上と、2023年の同時期の被害額を約9700万円上回っています。

県警は「公金、還付金のATMでの払い戻しはない」として、注意を呼び掛けています。

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