23日、決勝が行われた高校野球宮城大会。聖和学園が初優勝で春夏通じて初めての甲子園出場を決めました。

悲願の甲子園出場を決めた聖和学園、創部から20年での夢の実現を人一倍、感慨深く受け止めている人がいます。

佐藤漸さん:
「感謝しかない。20年間の努力が結実したんだなっていうところと、今頑張っている人たちに本当に感謝」

聖和学園高校の英語教諭・佐藤漸(ぜん)さん(46)。野球部の初代監督です。

聖和学園硬式野球部の創部は2004年秋。創部当時の部員はわずか7人。練習環境も整っていない中、練習は学校の教室。

佐藤さんは、部員たちと甲子園を目指し5年間にわたって監督を務めました。

佐藤漸さん:
「ボール集めよりも(バドミントンの)シャトル集めをしたのを覚えています。グラウンドが無かったので、空き教室で壁に向かって一生懸命バットを振ったっていうね…そこから始まったんだって思うとね…」

創部当時の野球部員のノートです。そこには、「甲子園に行く」の文字が。それから20年、夢は現実となりました。

佐藤漸さん:
「甲子園に行きたくなくて高校野球をやる子はいないと思う。誰もが甲子園を目指して日々の練習に打ち込んでいると思うので。本校の門を叩いてくれた20年分の球児の思いが達成できたんだなって思っている」

そして、こんな映像も。まだ工事中だった今の楽天モバイルパーク宮城。23日、甲子園出場を決めた球場に、佐藤さんは、20年前、創部当時のメンバーを連れてきていたのです。

佐藤漸さん:
「自分のポジションに自分がいるって想像して。目線を観客席に上げて、いっぱい人いるでしょ。イメージして。そしたら緊張しなくなるから」

この時、メンバーは球場前で声をあげました。「勝つぞ!」

佐藤漸さん:
「仙台育英も強かったんで…でも、勝てるかもと思って…結果出してくれたので八島監督に感謝ですよ。みんなに感謝です」

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