松本パルコの後利用について松本市の臥雲(がうん)義尚市長は19日午後、臨時で会見を開き、上層階を市が借り受けるとしたパルコ側との協議が白紙に戻ったと明らかにしました。
市民からは、驚きとともに今後を懸念する声も上がっています。


松本市 臥雲義尚市長:
「市長選挙のいきさつや結果などを踏まえ、商業施設の再開と複合施設の開業に向けた協議を中止せざるを得ないという旨の連絡がパルコ側からありました。これによりまして白紙に戻るということになります」

2025年2月に閉店する松本パルコの後利用を巡っては、パルコ側が新館の地下1階と地上1、2階を商業施設として再開を検討。

市が20年の期間で、年間3億円程度の賃料を支払い、上層階に図書館など公共施設を設置する方針でパルコ側と交渉を進めていました。

しかし、パルコ側から17日夕方、交渉中止の連絡が入ったということです。


3月の市長選挙の結果も踏まえ、市とパルコ側が交渉を進めた結果、両者の間で、民間の意思決定のスピード感と行政手続きのスケジュール感との間でギャップがあったことが、中止に至った大きな要因となったということです。

松本市 臥雲義尚市長:
「松本市としましては極めて残念でありますが、市民の『共感と納得』なくして見切り発車で進めていくことはできない。計画を断念することはやむを得ないと捉えております」

パルコ側はSBCの取材に対し、「2025年2月末の閉店まで精一杯営業して市の賑わいに貢献したい。今後の後利用については未定で、一から考えていく」としています。

市民:
「(パルコが)なくなるのでそもそもショックだったんですけど、また市民が集まれる所になればいいなと思いましたけど、白紙なんですか?知らなかった」


市民:
「詰めが甘かったんじゃないですかね。商業施設として使ってもらうのが一番いいと思うんですけど、どうなるんですかね」

また、松本商工会議所の赤羽眞太郎会頭は、「急な連絡でびっくりしたが、パルコだけではなく、駅前や松本城周辺など中心市街地のにぎわい作りに市や商店街連盟などと一丸となって取り組んでいきたい」とコメントしました。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。