7月14日、青森県三沢市で3人が死傷した事故で、車はアメリカ軍関係者の所有する車だったことが警察への取材で分かりました。交通事故の専門家は、事故当時、車が時速100キロ近いスピードを出していた可能性があると指摘しています。

この事故は7月14日、三沢市栄町1丁目で県道わきの住宅の小屋に乗用車が突っ込んで炎上し、2人が死亡、1人がけがをしました。

警察によりますと、死因はいずれも焼死だったということです。

小屋の持ち主は事故の状況を思い出すと「寒気がする」とふり返ります。

全焼した小屋を所有する住民は
「車が燃えていて、それから間もなくです。火の粉が上がって車庫の中のものがバンバン冷蔵庫から除雪機からなんでも焼けました。もう何も考えられない、今になって寒気がします」

事故を起こした車は、アメリカ軍関係者が使用する「Yナンバー」だったことが警察への取材でわかりました。

アメリカ軍によりますと、事故で死亡したうちの1人は三沢基地所属の空軍兵だったということです。

現場は時速40キロの速度制限があるゆるやかな右カーブですが、車は曲がり切れず、向かって左手の小屋に突っ込んだことが伺えます。

交通事故調査解析事務所で交通事故の解析をする熊谷宗徳さんは、現場の状況から、車が当時100キロ近いスピードを出していたと分析します。

交通事故調査解析事務所 熊谷宗徳代表
「そうとうなスピードを出していないと、この位置でカーブを曲がり切れないことはなかなかないと思います。破損状況やカーブの入り口付近で路外逸脱している状況を見るとおそらく100キロ程度出ていた可能性はあります」

また、熊谷さんは、突っ込んだ車が小屋の上に刺さるように乗り上げていたことについて、車両のタイヤに原因があったのではと指摘します。

交通事故調査解析事務所 熊谷宗徳代表
「完全につるつるですね。これだけ溝がないと雨が降っていなくてもふつうに滑ります。スピードがのってしまうとハンドルが切れなかった可能性があります、タイヤのグリップがきかないから右にハンドルを切ってもタイヤがいうことをきいてくれない状況になる」

警察は、事故当時の車のスピードについて物理鑑定なども交えて捜査を進めるとしています。

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