79年前、推定3000人の犠牲者を出したとされる富山大空襲を10歳の時に体験した男性(89)が17日、小学生に戦争の悲惨さについて語りました。

富山県入善町の飯野小学校で富山大空襲について語ったのは、富山市の佐藤進さん89歳です。

佐藤さんは、富山大空襲を10歳の時に体験し、これまで2万人以上に戦争の悲惨さを語り伝えてきました。

1945年8月2日に起こった富山大空襲。米軍のB29が落とした50万発以上の焼夷弾が市街地を焼き尽くし、推定3000人が命を落としたとされています。

川からあがると、辺りは一面焼け野原だった

富山大空襲の語り部 佐藤進さん:「周りにバババババっと無数の焼夷弾が落ちてきたんです。直撃はしませんでした。だけど本来なら私たちはここで焼け死んでいても仕方ないところだったんですよ」

自宅から避難した佐藤さんは、無数の焼夷弾を避けて兄と川に飛び込んだといいます。

富山大空襲の語り部 佐藤進さん:「なんとか家族全員避難することができました。だけどこの辺はもう火の海になっていた。熱風や煙やが容赦なく襲い掛かってきました」「空襲が終わって川からあがってみると、辺りは一面焼け野原でした」

被害者でもあるけど加害者でもあるんです…

佐藤さんは自らの体験だけでなく歴史的事実とともに、多くの人が犠牲になった太平洋戦争の悲惨さを伝え子どもたちは真剣な表情で聞き入っていました。

富山大空襲の語り部 佐藤進さん:「皆さんよく覚えておいてください。日本は被害者でもあるけど加害者でもあるんです。このことをしっかり覚えといてください」「戦争は人間の犯す最悪の犯罪なんです」

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