人手不足は運転手だけではありません。バスガイドも減少する中で生まれた「リモートバスガイド」。1人で複数台を担当するバス業界の新しい働き方を取材しました。

■人手不足を解消!リモートバスガイド

齋藤慎太郎キャスター:
奈良交通ではバスガイドが減っていて、2024年5月からバスガイドのリモートシステムを本格導入していて、最大20台のバスに同時接続することが可能だといいます。バスガイドの櫻井史子さん(53)は最大8台を同時に案内したことがあるそうです。

案内の際は、バスが縦に連なっているのため、櫻井さんは「1台目と8台目で、見える景色が異なるので、案内に気を配っています」としています。

どのようにガイドをしているのでしょうか。フリップ・動画・地図など、案内で使うツールがリアルよりも増えているといいます。

リアルの場合、バスの前方でガイドがフリップなどを見せるため、後方の席の人は見えにくいのですが、リモートでは、車内にモニターが2台あるため、フリップや画像などが見やすいということです。

バスが今どこにいるのかということはナビで確認していて、バスが8台ある場合はそれぞれがどこにいるかを見ているということです。また、車内カメラの様子もモニターに映り、カメラ越しに車窓も確認するそうです。

ホラン千秋キャスター:
車窓と言ってもモニターに映る部分はちょっとしかありません。ほんのちらっと映るものをヒントにしているのですね。

齋藤キャスター:
これは櫻井さんの技だと思います。櫻井さんは「何度も実際に案内したルートなので、リモートでもその場に立っている感じでガイドができます」としています。

■「バスの外が見えない…」客がカーテンを“開けたくなる”バスガイドの経験と技術

齋藤キャスター:
バスのカーテンが閉まっているとき、「カーテンを開けてほしい」とは言わず…「いま鴨川にはカップルが等間隔で座っています」などと、カーテンを開けて見たくなるようなアナウンスをするそうです。

経験から、「この時間帯のこの位置なら、大体これくらいのカップルがいるのではないか」と予測したり、カーテンが空いているバスの車内モニターを確認して、カーテンが閉まっているバスに紹介をしたりということができるということです。

井上貴博キャスター:
常にモニター全部を見ているということですね。ゆくゆくはカーナビにAIを連動させて、バスガイド役になっていくのかもしれませんが、この技は特殊技能ですね。

ホランキャスター:
現場に行かないとできない仕事だと、やりたくてもできない人がいると思うが、リモートであれば「自分もできる」と参加できるので、すごく可能性があると思います。

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