新卒の就活が売り手市場といわれるなか、就活の在り方そのものも変わりつつあります。
企業が採用活動スタートを早める「就活の早期化」に加え、企業から就活生をスカウトする「スカウト型・オファー型」まで登場。
Z世代の最新就活事情を調べました。

7月7日、島根県松江市で開かれたのは2026年卒向けのマイナビの就職イベント。


山陰の企業およそ40社と就活生およそ250人が参加しました。

そこで就活生から聞かれたのは、「就活の早期化」についてです。

2026年卒(大学院1年)
「大学院生活で勉強とか研究に力を入れたいのに、そっちに割く時間がなかなか無いのが苦しいところです」

2026年卒(大学3年)
「大学4年間のうち、半分が就活になる。正直あんまり好きじゃないんですけど、仕方がないです」

2026年卒(大学3年)
「早めに動いて4年生の研究とかに余裕を持つのも必要なのかなと思いながらやっています」

リクルートが2025年卒業予定の大学生と大学院生、約3900人を対象に行った調査によりますと、7月1日時点で企業から内定を受けたのはすでに88%と、前の年の同じ時期より4.8ポイント増えました。


企業側も「就活の早期化」を実感しているようです。

参加企業は
「このようなマイナビさんの大きなイベントでも、6月7月の早い段階から、すでに動いている学生さん多いなという実感があります」

また、就活のスタイルも変わりつつあるようです。

まず特徴的なのが…

2026年卒(大学院1年)
「やっぱり、動画を求められることが多いなって感じていて、その動画で自分をどう表現したらいいのかが悩んでいます」

エントリーシートに加えて、動画選考を導入する企業が増えているといいます。

動画選考とは、自己PRや志望動機を、30秒や1分など決められた時間内で話す自分の姿を撮影し、提出するというものです。

さらに、取材班が気になったのは…

2026年卒(大学3年)
「アプリを入れているので、自分の方を採用してくれる、信用してくれる、企業側からオファーしてくれるのは嬉しいことだと思います」

2026年卒(大学3年)
「オファーボックスとかそういうやつですかね。僕も結構使っていて、企業側から必要とされてオファーされる。その必要とされている感じが嬉しいですし、そういうところってやっぱ話聞きたいなって思うんで、積極的に使っていきたいです」

学生から申し込むのではなく、企業から学生にアプローチする「オファー型」や「スカウト型」と呼ばれる採用手法が増えてきているといいます。


オファー型では、サービス上で学生がプロフィールや自己PRなどを開示し、企業が直接学生にアプローチすることができます。

サービスを展開している「OfferBox」には、1万8000社以上、2025年卒20万人以上が登録しています。

学生と企業、それぞれどんなメリットがあるのでしょうか。
新卒採用向けダイレクトリクルーティングサービス「OfferBox」を運営する会社に話を聞くことができました。


i-plug 中野智哉 代表取締役CEO
「就活生は、自分で興味を持った業界や職種で就職活動していくと思いますが、それは全体の企業さんの一部になるんです。
企業さんから見て、「あなたに合う業界や職種はこういうもの」って、なかなかそういう声を聞くことができないので、自分が思ってもみないところで自分の活躍する場があることを知れるのが良い利点になるかと思います」

一方、企業側にとっては…

i-plug 中野智哉 代表取締役CEO
「企業さんは、学生さんに知られていないので、出会えていないという課題があります。実際、中小企業さんやBtoB企業という、いわゆる対法人相手に商売をしてるところは、なかなか就活生に知ってもらいにくいという課題があります。
そのため、企業さんからアプローチをしたいというニーズがあります」

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