鹿児島市にある米盛病院の救命救急センターへの指定について、県の医療審議会は「安易に指定すべきではない」との答申を県に出しました。今後、塩田知事が指定について最終判断します。

重篤な患者を24時間受け入れる救命救急センターは県内では鹿児島市立病院、鹿児島大学病院など3つが指定されています。

米盛病院の指定を巡っては、県は「国の指定要件を満たす」として、県の医療審議会に諮問しましたが、審議会では去年12月とことし3月の会合で議論が分かれ、答申の取りまとめが遅れていました。

一方、塩田知事は先月、県議会で「速やかに対応したい」と指定に改めて前向きな考えを示していました。

11日出された審議会の答申では「安易に指定すべきではなく、慎重かつ厳正な判断を願う」とし、可否については踏み込んでいません。そして、答申では2つの議論を重要として挙げています。

1つ目は救命救急センターの役割を担えるかどうかで、基準を満たすなら問題ないとの意見の一方で、医療従事者が少なく、複数の診療科にわたる救急患者を24時間受け入れることはできないとの意見が出されています。

2つ目は、鹿児島市を含む医療圏に新たに指定することの必要性で、選択肢は増やしたほうが良いとの意見の一方、鹿屋市や霧島市に比べ救急医療がひっ迫しているとは言えないとの意見が示されています。答申を受け、塩田知事が今後、指定について最終判断します。

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