「生乾き臭が気になる」「洗濯物が乾かない…」

梅雨の時期の洗濯は部屋干しが多く、悩みが増えがち。その解決策を、生活用品メーカーで洗濯用洗剤の開発・調査に約20年携わってきた「お洗濯マイスター」の大貫和泉(おおぬき いずみ)さんに聞きました。

――生乾き臭を防ぐには?

洗濯マイスター 大貫和泉さん「菌のエサとなる汚れをしっかりと落すこと、そして菌の増殖を防ぐために早く乾かすことが必要です」

洗濯物の保管・洗い方のポイント

対策は、洗濯の前から始まります。

大貫さん「洗濯物の保管場所に気を付けることが重要。着用後の衣類は、通気性がいいかごに入れておきましょう濡れているバスタオルなどは、できれば洗濯するまで通気性がいい場所で干しておくことをおすすめします」

――洗濯時のポイントは?

大貫さん「除菌・抗菌効果のある洗剤を選ぶこと、そして詰め込み洗いをしないこと。なるべく洗濯物をためず、こまめに洗ってニオイの原因となる汚れをしっかり落とす事が重要です」

「アーチ干し」で風を通す

――部屋干しで早く乾かすためのポイントは?

大貫さん「風の通り道が重要です。部屋の壁から少し離れた風通しの良いところ、“鴨居”があれば利用するのも効果的です(カーテンレールや壁際はNG!)」

また、干し方を工夫することも大切です。

■シャツはボタンを外して襟を立てる
■ズボンは筒状に干す
■角ハンガーの洗濯物は長いものから外側に配置する「アーチ干し」

大貫さん「いかに風を通すかが重要。最近は部屋干し用のアイテムもたくさん売られているので、活用するとよいかもしれません」

そこで、便利な部屋干しアイテムを求めて、家具とインテリア用品の専門店を訪れました。

大容量の部屋干しグッズも活用を 

梅雨の悩みを解決してくれる最新グッズの一つが、大容量の室内物干しです。

ニトリ熊本インター店 泉名剛大さん「多くのお客様の声を取り入れて、より進化して使いやすく進化しました」

以前の製品よりもポールの高さがアップしていて、長めのシャツでも余裕をもって干すことができます。

泉名さん「サイドバーを下げると、フェイスタオルや衣類を干すことができます」

下段には大きなバスタオルを6枚干すことができるので、まさに大容量。使い終わったら女性でも簡単に折りたたむことができ、コンパクトに収納できるのも大きな魅力です。

そして、角ハンガーを組み合わせるとさらに便利に。洗濯物の重さによって使い分けることができる2種類の洗濯バサミは、位置も変えられるという優れものです。

泉名さん「洗濯物を引っ張るだけで簡単に取り込める角ハンガーです」


サーキュレーターで風通しアップ

物干しにサーキュレーターを当てれば、部屋干しの対策は万全です。当て方のコツを、「お洗濯マイスター」大貫さんに再び聞きました。

ライオン お洗濯マイスター 大貫和泉さん「洗濯物は上から乾いていき、下が一番乾きにくい。洗濯物の下側を中心に、全体に風が当たるように首振りで使うとよい」

寝室もお風呂も 湿気を防ぐ快適グッズ

次に大手ホームセンターで、暮らしに役立つ湿気対策グッズを探りました。

まず紹介してもらった布団用の「すのこ」は、裏に仕掛けがあるようです。

DCM本山店 荒川ひかり副店長「下のベルトを止めると、すのこがM字型になる。この上に布団を置くと風が通るので、湿気を防ぐことができます」

お風呂場のアイテムとして、「溶岩」でできたバスマットもおすすめです。自然由来の素材で、優れた吸水性と高い速乾性が特徴。さらに溶岩バスマットには柔らかいソフトタイプもあり、副店長絶賛の一品です。

荒川副店長「すごく踏み心地がいいんです、ずっと乾いている」

最後に、この時期イチオシのアイテムは梅雨の必需品、傘。その特徴は骨の材質です。

荒川副店長「グラスファイバーでできているため、すごく丈夫。傘が裏返ってもそのまま閉じることが空出来ます。風で折れる心配がないので、長く使っていただける」

ひっくり返っても…傘を閉じれば元通りに

それでは、最後に部屋干しのポイントをおさらいしましょう。

<部屋干しのポイント>

汚れをしっかりと落とす・早く乾かすことが重要

■洗濯前・・・着用後の衣類は通気性がいいかごに、濡れたタオル類は通気性がいい場所に干しておく
洗濯時・・・除菌・抗菌効果のある洗剤を選ぶ。詰め込み洗いはせず、こまめに洗濯する
部屋干し時・・・部屋の壁から少し離れた、風通しの良いところに干す
・シャツはボタンを外して襟を立てる
・ズボンは筒状に干す
・角ハンガーの洗濯物は長いものから外側に配置する「アーチ干し」
サーキュレータ―の使い方・・・洗濯物の下側を中心に、全体に風が当たるように首振りで使う

湿気対策を万全にして、快適に梅雨を乗り切りましょう。

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