短時間で大雨が降ったり長雨になったりすると道路が冠水することがあります。JAF、日本自動車連盟は、冠水した道路を車で走行すると止まってしまい脱出できなくなる恐れもあるとして注意を呼びかけています。
冠水道路での走行実験
JAFが行った冠水した道路の走行実験です。
水深は60センチ、車は慎重に進んでいきますが…。30メートルほど進むと止まってしまいました。マフラーなどからエンジンへ水が入り込むことが原因です。
この実験ではドアを開けることが出来ましたが、最悪の場合、車内に閉じ込められることもあるといいます。JAF宮城支部の三部司さんは、冠水した道路を無理に走行するのは危険だと指摘します。
JAF宮城支部 三部司さん:
「車種にもよりますが、バンパーの下くらいに水がきてしまうとエンジンが止まってしまう可能性がある。(水圧で)最悪、ドアが開かなくなる。また、水に浸かってしまうと、電装品がトラブルを起こし、窓などが開かなくなってしまう」
水没車両からどうやったら脱出できるのか
また、こちらは水没した車両からの脱出実験。
車内に閉じ込められた女性がヘッドレストや傘を使って窓ガラスを割ろうとしますが、なかなか割ることができません。また、車の鍵やスマートフォンを使って窓を割ろうと試みましたが、割れませんでした。
結局、脱出用ハンマーで何度か窓ガラスを叩き、なんとか割ることができました。
JAF宮城支部 三部司さん:
「シートベルトが固定され外せなくなる可能性があるので、その場合は脱出用ハンマーのカッターでシートベルトを切る。
そして、窓枠の近くが割れやすいので、ハンマーで叩くと比較的簡単に窓が割れる」
冠水道路、夜間は特に危険
JAF宮城支部によりますと、2022年7月、宮城県内で降った大雨では、車両の水没などによる救援依頼が248件ありました。車が水に浸かるとその場では走行できても時間が経つと動かなくなる場合もあるといいます。
JAF宮城支部 三部司さん:
「アンダーパスなど水が溜まりやすいところは避けて通る必要がある。加えて夜間は暗くなると、どれくらい水がたまっているか視認しずらくなるので、夜間の外出は特に注意する必要がある」
JAF宮城支部は、万が一に備えて脱出用のハンマーを車内の手の届く場所に置いておくことや、冠水しそうな道路は無理に通らず迂回するよう呼びかけています。
日ごろからハザードマップを確認し、自分がいつも通るルートが冠水しやすいか確認が必要です。
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