7月31日から始まる青森県八戸市の夏の風物詩「三社大祭」。各山車組で作られるきらびやかな山車が見所の一つですが、一部の山車組は例年と環境が変わり、制作が追いついていないといいます。

八戸市ではいま、市内27の山車組がまつり本番に向けて準備を進めています。「長横町山車組」もその一つです。子どもたちが囃子の練習を進める一方で…。

山車の制作は、例年になく厳しい状況に追い込まれています。

本来であれば、まつりまで1か月を切ったこの時期は、山車の土台に乗せる人形やパーツを制作している頃ですが、2024年はまだ、土台すらできあがっていません。

長横町山車組 菅原鉄也さん
「昨年10月から(山車小屋の)移転作業をしていまして、ようやく7月4日に山車を制作する準備が整ったということで、若干焦りもありますが、昨年まで作っていた財産や、あるものを今年はフルに使って制作したい」

長横町山車組では、これまで借りていた土地が別の人に購入されて、移転を余儀なくされました。

2023年10月にこれまで活動してきた山車小屋から移転して、新たな場所で小屋を組み立て、準備が整ったのは7月4日。

いつもの年であれば5月から山車の制作を始めていましたが、2024年は2か月遅れでの作業となっています。

山車の半分に2023年の人形やパーツを使って時間を短縮するなど、急ピッチで作業が進められています。

長横町山車組 菅原鉄也さん
「三社大祭は子どもあってのおまつりなので、まずは31日の小屋を出るまでは制作者が主役、会場に入ったら子どもたちが主役になるので、ちゃんと作って子どもたちに引き渡したい。感謝の気持ちを込めて、まずは『出す』ことをテーマに取り組んでいます」

2024年の長横町山車組の山車のテーマは「吉祥七福神~宝船~」。
テーマのように、観客に福をもたらす山車を届けられるよう関係者は、9日も作業を急いでいます。

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