暑い日にピッタリなのがプールです。多くの学校で今シーズンのプールの授業が行われていますが、実は以前よりも「泳ぐ量」が減っているといいます。
一体、どういうことなのでしょうか。
訪れたのは鳥取県米子市にあるスイミングスクール。
土江諒 記者
「こちらでは、初めて高学年限定の短期の水泳教室が行われます」
毎年夏休み期間中には、学年ごとではなく、泳げるレベル別に水泳を習う教室が開かれていますが、「高学年限定」の教室は、4年生以上の子どものみが受講できます。
それにしても、なぜ高学年限定なのでしょうか?
JSS米子スイミングスクール 戸田真二 支配人
「コロナ禍の中で、学校水泳とか水泳に触れ合う機会の空白期間が3~4年あった中で、低年齢の子と一緒に練習するのは恥ずかしいとか、そこでスイミング行くのをためらう子がいるのではないかと思いました」
小学生の水泳をめぐって何が起きているのでしょうか。
鳥取県内の小学校を訪ねました。
6年生
「水泳はどちらかというと得意です」
「僕も得意かな。プールに通っているので、一応泳げるのでそこまで嫌いじゃないし、楽しいです」
得意と答えた児童がいる一方で…
6年生
「どちらかというと苦手です」
「あんまり得意じゃないです」
「20メートルくらいならいける」
「得意な人と苦手な人の差が結構あります」
実は今、全国的に子どもの泳力が低下していると指摘されています。
小学校の校長
Q昔は今よりも泳いでいた?「はい、すごく泳いでいました。週2~3回とか、高学年が中心ですが放課後の時間を使って泳いでいました」
以前は、市町村単位で「小体連」と呼ばれる体育大会や各地域ごとに水泳大会が開かれ、鳥取県内の学校では放課後に水泳の練習を行うことがしばしばありました。
しかし教員の負担軽減なども理由に、大会や放課後練習も無くなると、学校で泳ぐ機会が減少しました。
そこに追い打ちをかけたのが…
小学校の校長
「コロナ禍の3年間は、泳ぐ時間や泳ぐ量は断然に少なかったので、泳げない子もいます」
新型コロナです。
コロナ禍の4年間は学校でのプールの授業は間隔をあけ、一度に泳ぐ人数を減らしながら実施されることが多く、泳ぐ時間はさらに減りました。
この学校では今も学習指導要領で定められている時間は確保していますが、以前よりは減った状況を考えると、水泳に苦手意識を持った高学年の児童が増えることもうなずけます。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。