あさって告示の東京都知事選挙に向けて小池知事と蓮舫参院議員がきょう、それぞれ公約を発表しました。両候補が重点を置く公約とは?
あさって告示 都知事選 小池知事&蓮舫氏が公約発表
東京都 小池百合子知事
「これからも都民のため、都民とともに都政を爆速で進めてまいります」
午前10時からオンライン形式で会見を行った小池知事。「東京大改革3.0」と名付けた公約を発表しました。
東京都 小池百合子知事
「子育て・教育にお金がかからない東京を目指します」
小池氏は子育て支援として、▼保育料の無償化を第一子まで拡大することや、▼子育て世帯への家賃負担の軽減を盛り込みました。
東京都 小池百合子知事
「あらゆる危険、災害に備える。それが首都防衛です」
そのほか、▼木造住宅の密集地域の解消を促すことや、▼行政手続きの100%デジタル化などを掲げています。
一方、蓮舫参院議員も午後2時からの会見で公約を発表し、「7つの約束を実現する」と訴えました。
蓮舫 参院議員
「徹底した若者支援を行う、これが本物の少子化対策だと考えています。もう一つは私の得意分野です。徹底した本物の行財政改革を行います」
▼少子化対策として、非正規労働者らの待遇改善などによって「現役世代」の手取りを増やすことや、▼行財政改革として、予算執行の検証などを行う「ガラス張りの都政」の実現を目指すとしています。
蓮舫 参院議員
「実現不可能なことは入れない。すぐ手をつけられることを中心に入れていく。現場を見たもので改革できると思えるものを入れ込みました」
そのほか、▼神宮外苑の再開発の見直しや、▼介護・医療の現場で働く人の奨学金返済支援などを掲げました。
また、広島県安芸高田市の石丸伸二前市長は、「政治再建」などを柱とする公約を発表し、利権政治からの脱却を目指すとしています。
田母神俊雄 元航空幕僚長は、日本人としての自信と誇りを持たせる教育の実施などを公約に掲げています。
あさって告示の都知事選には、これまで50人以上が立候補の意向を示しています。
小池都知事「東京大改革3.0」 蓮舫議員「7つの約束」
南波雅俊キャスター:
6月20日告示、7月7日投開票の東京都知事選挙。6月18日、小池百合子都知事と蓮舫参院議員が公約の発表会見を行いました。
小池都知事の公約は、「セーフシティ」、「ダイバーシティ」、「スマートシティ」の3つのシティを目指すべき都市像に据えた「東京大改革3.0」です。
小池都知事は会見で「世界で一番の都市、東京を実現する。都政を爆速で進めてまいります」と話しました。
一方で、蓮舫参院議員は、「7つの約束」を公約として掲げました。
・現役世代の手取りを増やす
・あなたの安心大作戦
・もっと多様で生きやすく
・本物の行財政改革
・本物の東京大改革
・東京全体をもっと良くする
・良い政策は発展させる
蓮舫議員は「どんどん東京は良くなる。もっと東京は良くなる。7つの約束を前に強力に進めていきたい」と話しています。
それぞれの公約 どう見る?
ホラン千秋キャスター:
公約を詳しくみることや街頭演説などで分かってくる部分もあると思いますが、「東京全体をもっと良くする」や、「もっと多様で生きやすく」などは漠然としたアイディアのようにも感じます。私たちもしっかりと「どういう目的意識があるのか」という点を見極めなければいけませんね。
元競泳日本代表 松田丈志さん:
これからの選挙戦の中で、どういう考えで、具体的な案をどれほど持ってるのかということを見ていきたいと感じます。
井上貴博キャスター:
小池都知事はこれまでの選挙を見ても、女性と子育て世代の支持が高い印象です。子育て政策はすごく進んでいて高く評価されていますから現職の強みだと思います。一方で、新鮮味があまりないともいえるのではないでしょうか。
蓮舫議員は小池都知事の支持層を取り崩す必要がありますから、「小池都知事になく蓮舫議員にあるもの」を見極めたかったはずです。公約発表が遅れたことで、見極める時間がないまま選挙戦に入るというのは、チャレンジャーの蓮舫議員にとって分が悪くなったのではないでしょうか。
松田丈志さん:
小池都知事にはこれまでの実績があり、何をやりたいのか表現されています。私自身も子育て世代ですが、子育て世代へのサポートは本当に手厚いと感じています。
蓮舫議員は、「小池さんの公約を聞いてから公約を出したい」という部分もあったかと思いますが、チャレンジャーらしく先に出すというパターンもあったのではと思います。
ホランキャスター:
都民を見て政策を考えて、都政を行おうと思っているのか、小池都知事を見て政策を考えようと思っているのか、どちらを向いているのでしょうか。この数日間を見ていて、イメージとしては、受け手側に大きな影響があったと思います。
小池都知事と蓮舫議員 同日・同時刻戦略?
南波キャスター:
蓮舫議員は6月14日午後2時、小池都知事の定例会見と“同時刻”に外国特派員協会で会見を行い、公約発表も“同日”でした。
また、蓮舫議員の公約「7つの約束」は、小池都知事が2016年の公約に挙げた「7つのゼロ」を想起させるフレーズだという声もあがっています。
井上キャスター:
「何とか自分の土俵に小池都知事を上げたい」蓮舫議員と、「土俵には乗らない」小池都知事というパワーバランスに見えてしまいます。
松田丈志さん:
小池都知事もこれまでにできてないこともあると思いますから、蓮舫議員はそこを突いていきたいという感じかなと思います。
井上キャスター:
小池都知事は「自民党からの支援は受けないが、水面下では確認団体として応援してください」という“分かりにくさ”もありますから、どういう形で票に結びつくか、反自民の票がどこまで蓮舫議員にうつるのかというところかもしれません。
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<プロフィール>
松田丈志さん
五輪4大会出場 4個のメダル獲得
JOC理事 宮崎県出身 3児の父
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