梅雨を前に、能登半島地震の被害が大きかった富山県氷見市内の河川では14日、堤防や護岸の応急工事が進められています。

富山県の氷見市内を流れる余川川では、地震によりコンクリートの護岸が傾きました。富山県高岡土木センター氷見土木事務所によりますと、被災箇所に土のうを設置して固定するといった応急工事は6月6日に完了。しかし、付近住民は不安を募らせています。

余川川付近に住む住民:
「40年くらい前くらいかな。うちは川の近くだったんですけど、川の水が流れ込んできたことがあります。梅雨が来て増水すると、実際どこに亀裂が走っているかわからないもので、そこから1か所でも崩れてしまうと、バァーと(水が)きて心配は結構ありますね。ここらへんも1か所やられると浸水すると思うんですよね。そういう指定地域にもなってますから。不安は不安ですね」

氷見市が2021年に発表した洪水・土砂災害ハザードマップによると余川川の稲積橋付近では最大で3メートルの浸水が予想されています。

一方、より広範囲での浸水被害が心配される上庄川でも震災の被害が…。

河川敷の堤防に沿って長く伸びる亀裂。
元日のあとに氷見市の上庄川河川敷で撮影された写真です。

上庄川河川敷では土にセメントを混ぜて地盤を改良したり、ひびや亀裂の入った被災箇所に砂をいれる「間詰め」と呼ばれる作業が13日までに完了しました。

このうち「間詰め」を行った箇所については、雨水で再び亀裂が入るのを避けるため今後、ブルーシートで覆うなどし6月中にすべての応急復旧工事を終える予定です。

県高岡土木センター氷見土木事務所
串田祥一課長:「雨水の浸透によって川の水かさが増したときに、やっぱりそこから堤防が崩れていくという状態も考えられますので、それを防ぐために応急工事をしております。通常より、弱い状態ですので、まだまだ今シーズンは気を付けていく必要があります。ハザードマップで、ご自宅とか勤務場所の位置を確認していただいて避難場所や避難ルートなどを十分把握していただくことが大事かなと考えております」

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