販売先の売上金およそ232万円を横領した罪に問われている男の裁判が開かれました。裁判は1日で結審し、検察官は懲役3年を求刑、弁護人は執行猶予を求めました。

業務上横領の罪に問われているのは、北海道芽室町の団体職員・廣永慎(ひろなが・まこと)被告(54)です。

起訴内容によりますと、廣永被告は2017年3月から2019年10月の間、30回にわたり土佐市の就労支援事業所で販売先の売上金およそ232万円を納付せず、自身で使用するために着服し、横領した罪に問われています。

13日の初公判で廣永被告は起訴内容を認めました。検察官は「現金で受け取るべき売上金を小切手で受け取り、自身の口座から現金を引き出して、事業所に納付していた」と説明。その上で売り上げ金を自身で使用する目的でおよそ232万円を横領したことは、「事業所の信頼を裏切った行為で、2年半にわたる長期間の犯行は常習的で悪質だ」と述べ、懲役3年を求刑しました。

一方、弁護人の質問に対し、廣永被告は、「『管理者は残業や休みは関係ない』と言われた上、残業代が出ないことが不満だった」と証言。その気持ちから犯行に及んだものの、深く反省していることや横領した金額を弁償する意思があることなどから、弁護人は執行猶予付きの判決を求めました。

判決は7月1日に言い渡されます。

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