この時期(6月)、とある理由で停電することが多いといいます。
原因は、電線のそばで「卵を育むスズメ」。
中国電力ネットワークによりますと、【画像①】のように電線のカバーにスズメが巣をつくり、卵を温めるというのです。しかし、これだけでは停電しません。
スズメの産卵時期は2~9月。停電は4~6月が多く、真夏にも朝晩の涼しい時間帯には発生するといいますが、どうして停電するのでしょう。
実は、スズメの巣の中にある卵を狙って、【画像②】のようにヘビが電柱をスルスルと登るというのです!
そして、高圧6600Vの充電部に触れて感電(漏電)し、停電してしまうというわけです。
(※この記事の最後、もしくは画像ギャラリーに「感電したヘビ」の画像があります。苦手な方はご注意を)
「ヘビが原因の停電」は年間どれくらい?
6月11日午前10時前、中国電力ネットワークのホームページには、広島市安佐南区の約2390戸が2分程度停電し、その理由は「ヘビ・鳥獣類の接触」と記載されていました。
中国電力ネットワーク岡山ネットワークセンターによりますと、担当エリア(岡山、香川の一部、兵庫の一部)でヘビが原因となる停電件数は、2023年度は22件。年間の停電件数409件の約5%だったといいます。
ヘビが原因で停電した場合、ヘビが接触し電気が漏れた箇所には「アーク痕」という焦げた跡が残ります
短時間(5分以内)で自動的に復旧する場合もありますが、復旧しない場合には、作業員がヘビが接触した箇所を特定して、カバーを取り付けたり絶縁テープを巻いたりする処置を行います。
その復旧にかかる時間は、ヘビを発見した時点から約1時間以内。発見するのに時間を要する場合が多く、「停電発生から3時間以内の復旧」を目標にしているといいます。
「ヘビが電線にのぼらないように」⇒「鳥が巣を作らないように」工夫している!
鳥が巣を作るのは、「クランプカバー(電線のカバー)」の隙間と「腕金」の穴の中です。(【画像③④】参照)
そこで、鳥が巣を作らないように、最近のクランプカバーはスリムなデザインにして、巣作りのスペースをなくしました。
また、腕金の横に開いた穴に巣作りするケースがあったため、その穴をふさぐ対策をとっています。最近の腕金は、横の穴がもともと発砲スチロールや金属のプレートで塞がれたデザインになっているということです。
しかし、設備の数が膨大で、ヘビ対策のためだけにクランプカバーや腕金を取り
中国電力ネットワークの担当者は「少しずつではありますが、巣を作ることのできない部品に入れ替えていく事によって、いつかはヘビが原因の停電事故が減るものと考えています」と話しています。
もしも、電柱や電線に鳥の巣を発見した場合には、最寄りの電力会社までご連絡を。
中国電力エリアの連絡先はこちら。
https://www.energia.co.jp/nw/company/office/freedial/
※「感電したヘビ」の画像が次のページ(もしくは画像ギャラリー)にあります。(苦手な方はご注意ください)
【閲覧注意】感電したヘビの画像
感電したヘビの画像からも、電線は非常に危険だということがわかります。
「電柱に営巣している」
「樹木が高圧線に接触している」
「ツタが巻き上がり、高圧線に接触している」
「台風・強風・積雪などで倒れた樹木が電線に接触している」
といった場合は、最寄りの電力会社に連絡しましょう。
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