タクシーのドアを蹴ったとして、乗客の男が器物損壊の疑いで現行犯逮捕されました。運転手は客からの迷惑行為、いわゆる「カスハラ」の被害を訴えています。
事件は、おととい(8日)午前2時半ごろ、熊本市中央区帯山にある交番の駐車場で起きました。警察官の目の前で、男がタクシーのドアを蹴ったというのです。
ドアを蹴ったとして器物損壊の疑いで現行犯逮捕されたのは、乗客の30代の男です。
熊本バスタクシー 統括責任者「ドアが凹んでいる、ここを蹴られました」
タクシー会社によりますと事件の約40分前、男は熊本市の中心市街地から酒に酔った状態で乗車。その後、タクシーの車内で男性運転手とトラブルに…。
運転手「どちらまで行かれますか」
男「帯山まで」
運転手「帯山のどのあたりですか」
男「帯山は帯山だ!」
その後、目的地に向けてタクシーが角を曲がると…。
男「どこで曲がってるんだ!」
タクシー運転手は車内で高圧的な態度を取られたといいます。
さらに、運賃が2700円だったにも関わらず、男は「2000円しか払わない」の一点張り。
そのため、運転手は男を乗せたまま交番に向かい、そこで男はタクシーを蹴ったということです。
熊本バスタクシー 統括責任者「ドライバーも少ない中、みんな一生懸命やっているところで、本当にありえないなと思います」
男はタクシーを蹴ったことについて警察の調べに対し「腹が立った」と容疑を認めているということです。
「殺すぞ」などの暴言も
熊本県内の複数のタクシー会社を取材したところ、
▼「バカ」「ボケ」「殺すぞ」などの暴言
▼ルートについて理不尽な要求、不当な言いがかり
▼カスハラの様子をスマホで撮影
などの被害が聞かれました。
後生川凜アナウンサー「密室という状況も怖いですよね」
今回、被害に遭った『熊本バスタクシー』は、運転手の名前や顔写真を記した「運転者証」を車内に掲示するのをやめることを推進しています。
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