政府が世界文化遺産に推薦している新潟県の「佐渡島の金山」について、ユネスコの諮問機関がさきほど、追加情報の提出を求める「情報照会」の勧告を出しました。

ユネスコの諮問機関=イコモスの勧告には「登録」と「不登録」のほかに、追加の情報の提出を求める「情報照会」と、審査を先送りする「登録延期」の4段階があり、日本は今回初めて追加の情報の提出を求められる「情報照会」の勧告を受けました。

「情報照会」ではあるものの、イコモスは評価として「佐渡島の金山」について、「世界遺産登録を考慮するに値する価値があることは認められた」としていて、日本政府は、来月、インドで開催される世界遺産委員会で「記載」決議に向けて対応していくとしています。

「佐渡島の金山」は、「西三川砂金山」と「相川鶴子金銀山」の大きく分けて2つ鉱山で構成されています。

世界中の鉱山で機械化が進んだ16世紀から19世紀にかけて、手工業で高純度の金を生み出す採取から精錬までの一連の金生産システムを示す遺構が残っていることが特徴です。

「佐渡島の金山」の世界遺産登録をめぐっては、韓国が、朝鮮半島出身者が強制労働させられた場所だと主張し、世界文化遺産の推薦に反発してきました。

「佐渡島の金山」の世界遺産登録については、2021年に文化審議会が候補に選定して以降、政府が2023年の世界遺産登録に向けて推薦書を提出しましたが、ユネスコ側から「推薦書の一部の説明が不十分」とされ、再提出することとなりました。

2023年の登録は断念し、今年の登録を目指して、去年、ユネスコに改めて推薦書を提出していました。

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