あと1か月後の7月3日、新しいお札、新紙幣の発行がいよいよ始まります。公共交通機関などで準備が進む一方、飲食店からは券売機の買い替えが負担になると困惑の声も聞かれます。

新紙幣の発行は、偽造防止などが目的で、一万円札は現行の福沢諭吉から渋沢栄一に、五千円札は津田梅子、千円札は北里柴三郎へとデザインが変わります。

7月に迫った発行に街の人は…。仙台市内で話を聞きました。

「全然実感がない。混雑すると思う。今の新500円玉もまだ全然反応しない自販機や券売機もあるので、対応が間に合うかどうか」
「まだ現実的じゃない、もっと先のイメージが自分的にはあった。自分1人で(券売機を)使ってエラーとか出た時に、周りが助けてくれる人がいるか心配」

公共交通機関では・・・

こうしたなか、仙台市交通局では、新紙幣に対応するための準備を進めています。地下鉄南北線の長町駅では、新しい紙幣が使える券売機1台と精算機1台を導入しました。

ただ、半導体不足などにより、全ての駅の券売機と精算機174台の更新を終えるのは来年度中となる見込みです。

仙台市交通局電気課 堀内正裕係長:
「新しい券売機、精算機で、7月3日から発行される新紙幣、これまで使用できなかった新500円が使用できるようになるので、今後ともたくさんの客に使っていただきたい」

飲食店から困惑の声も

また、飲食店からは困惑の声も聞かれました。

千葉陽太記者:
「来月から始まる新紙幣の発行。その影響は、ラーメン店の券売機にもあるということです」

青葉区の仙台朝市商店街で2022年から営業しているこちらのラーメン店。券売機の更新が大きな負担だと話します。

ぼんてん 長谷川正美本部長:
「費用が結構、掛かりますよね。1台10万から15万円かかりますよ。うちみたいなこじんまりとした小さい店だと結構負担ですね。金額の面と、それからオペレーションの面ですよね」

ぼんてん 長谷川正美本部長

この店では、新紙幣が発行される7月3日までに券売機の部品交換が間に合わず、当面の間、客が新紙幣の利用を申し出た際には、レジにある旧紙幣と交換するなどの対応を取るということです。

ぼんてん 長谷川正美本部長:
「ひと言でいえば、負担はかなり大きいです。ただ、国の方針なので我々は従うしかないというか、やらざるを得ない」

新紙幣は、7月3日から発行が始まります。

新しい紙幣の発行は20年ぶりとなります。また、新紙幣が発行された後も現在使っているお札は使い続けることができます。

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