暖冬の影響で、和歌山の梅が不作の見通し。値上がりも懸念されています。

 梅の生産量が全国1位の和歌山県。なかでも、みなべ町は有数の産地として知られていますが、今年は「ある懸念」が…

 (和歌山県果樹試験場うめ研究所 綱木海成研究員)「枝のこういうところによく梅の実がなる傾向なんですけど、そういう枝でも1個しかついていなかったり。(例年は)コンテナ5杯以上採れるんですけど、今年は着果(実)がまばら」

 県のうめ研究所によりますと、暖冬の影響で今シーズンは梅の開花が2週間ほど早まり、その結果、めしべの作りが不完全なものが増え、例年より梅の実の数が少なくなっているということです。さらにこんな被害も…

 (綱木海成研究員)「これはひょうの被害で、傷が3点ほどある。3割から4割程度(の実に)そういう傷があった」

 3月に降ったひょうで梅の実に傷ができていました。県やJAなどでつくる協議会が実施した調査によりますと、梅の主な産地、みなべ町、印南町の梅の木の枝の節100か所で実がなった数は平均1.7個と過去10年の平均の約3割だということです。

 こうしたなか、田辺市では5月27日、特産の「南高梅」の収穫が始まりましたが、収穫量は例年より大幅に少なくなる見込みだということです。

 (梅農家 寄本裕貴さん)「今までにないくらい不作。凶作といってもいいくらい。ショックですね、ここまで(実が)ないのかと」

 収穫された梅は「梅ジュース」などに加工されますが、収穫量が少なくなることから価格に影響が出るおそれがあるということです。

 (梅農家 寄本裕貴さん)「今年は自分が知るなかで過去最高値じゃないかな。1.5倍(くらいの値段)。でも量がないから、どれだけ価格が上がっても収入は減りますね」

 異常気象が和歌山の誇る梅にも影響を与えています。

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