コロナ禍で大打撃を受けたタクシー業界の「今」に迫ります。
お客さんが簡単にみつかるAI技術やスマホアプリで、若いドライバーさんも増えてきました…その現状とは?

(ライオン交通 中村英樹さん)
「とりますよ。成立しました」

(大石邦彦アンカーマン)
「我々、5時33分に(取材で)乗車しました。7分で成立です」

名古屋のタクシードライバー、中村英樹さん…人呼んで。

(ライオン交通 中村英樹さん)
「『GOプレミアム』と呼ばれることもある」

タクシー配車アプリ「GO」で、乗客を次々にゲットする凄腕ドライバーなんです。

(ライオン交通 中村英樹さん)
「曜日によりますが、平日だと4割。休日だと7割」

(大石アンカーマン)
「休日はほぼアプリ?」

(ライオン交通 中村英樹さん)
「そうですね」

近くもなく遠くもなく…乗客をつかまえるコツは“絶妙な距離感”

乗客をつかまえるにはコツがあると言う中村さん。

(ライオン交通 中村英樹さん)
「少し車の多い地域から離れないと、自分に仕事が入らない」
「あまり離れたところに行くと今度はタクシーが少なすぎて、呼ばれた場所まで遠くなる」

(大石アンカーマン)
「程よい都会の真ん中で、大通りから離れた人口密集地?」

(ライオン交通 中村英樹さん)
「そういうことです」

密着したのは、一日の中でも呼ばれる数が多いという夕方。

(ライオン交通 中村英樹さん)
「とりますよ」

ボタンを押して「配車成立」。

(ライオン交通 中村英樹さん)
「近いです。2分で着きます」

(大石アンカーマン)
「効率がいいですね。今お客さんが降りて、すぐ鳴って。しかもその呼ばれた位置まで2分で着く」

(ライオン交通 中村英樹さん)
「入りました。成立しました」

この日は夕方5時過ぎから、1時間で3件の依頼が。
「GO」はサービス開始からまだ4年ほどですが、タクシー業界を大きく変えました。

手を挙げて乗らない…配車アプリが“利用者”も“ドライバー”も変えた

利用者にとっても都合が良いようで…

(大石アンカーマン)
「タクシーはよく利用されます?」
(20代女性)
「毎日。一日2、3回くらい」

(大石アンカーマン)
「GOアプリの利用率は何パーセントですか?」
(20代女性)
「100パーセント」

(大石アンカーマン)
「手を挙げて乗ったりしない?」
(20代女性)
「やらないです」

(ライオン交通 中村英樹さん)
「(タクシー業界が)変わりました」
「若い人が入ってきて、すぐにそれなりの給料がもらえるように変わってきたので、その点はいいですよね」

タクシー業界でも高齢化と人手不足は深刻で、8年間で10万人近くも減少。特にコロナ禍では、高齢ドライバーを中心に多くが辞め、観光地を中心にタクシー不足が問題となっています。

配車アプリで“稼げる業界”に…今、新卒ドライバーが増えている!

しかし、アプリの普及で経験がなくても稼ぎやすくなったことで、新卒のドライバーも増えています。

(大石アンカーマン)
「今おいくつですか?」
(額田舞さん)
「23歳です」

(大石アンカーマン)
「入社して何年目?」
(額田舞さん)
「入社2年目」

(大石アンカーマン)
「なんでタクシードライバーになろうと思ったんですか?」
(入社2年目 額田舞さん)
「運転するのが好きなのと、自分のペースで働けるから」

名古屋市内にあるつばめタクシー。
新卒の就職希望者が増えているといいます。
ことしはグループ全体で38人が入社し、全員25歳以下です。

先輩ドライバーからはこんな声が…

(大石アンカーマン)
「今の若い人たちをうらやましいと思うことは?」

(入社9年目 飯波真菜さん)
「あります。新人のうちから売り上げを作れるのは、ありがたいことだと思う」
「(入社時)女性も今よりは全然少なくて1割いかないくらいだったが、今は2割いかないくらいまで増えたので、女性の同僚が増えてやりやすくなった」

入社2年目の男性ドライバーも…

(入社2年目 半田彗さん)
「給料が歩合制なのもあって、自分が頑張った分だけ給料に反映されるのがいちばん大きい」

(大石アンカーマン)
「ご自身、頑張った分、給料になってますか?」
(入社2年目 半田彗さん)
「なってますね。ほかの同級生の倍くらいは月給をいただいている」

(大石アンカーマン)
「僕の耳に言ってください…入社2年目でそれは多いね、確実に多い」

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