今の時期、ツバメが巣を作り、子育てする姿を、あちこちで、見かけるようになりました。
かわいらしい姿ではありますが、一方で、糞の被害で困るケースも。
そんなツバメと人間の交流を取材。
そして、カメラは、決定的瞬間も撮影しました。

まず、出掛けたのは島根県大田市にある道の駅「ロード銀山」。
こちらには、毎年、ゴールデンウィーク前にツバメがやってきて、トイレの建物に巣作りをしています。

ロード銀山 渡辺靖子 支配人
「巣は今年、ツバメが作りました。去年、子育てが終わった時に、かわいそうではありましたが、巣を落として清掃しました」

ツバメの巣、トイレの外だけかと思いきや、なんと、トイレの中にも。
こちらの巣も今年、ツバメが作ったもの。
しかし、自動ドアが普段は閉まっているトイレの中に、どうやって、巣を作ったのか。
取材カメラは、決定的瞬間を捕らえました。

人が入って、自動ドアが開くと。その瞬間を狙って、ツバメが入っていったのです!

ロード銀山 渡辺靖子 支配人
「『どんな人がきたんだろう、今ならチャンス!』なんて言って、ピューって入るんです」

しかし、これで驚くのはまだ早い。
さらなる決定的瞬間の撮影に成功しました!

なんと、ツバメが自動ドアのセンサーを自分で反応させ、自動ドアを開けたんです!
人が誰もいない状態で、完全に、自分でドアを開けていました。

ロード銀山 渡辺靖子 支配人
「センサーを、上手に自分たちが反応させて。」
「センサーの方が顔負けですね。ホント、くぐっていくんですよ」

賢いツバメに、関心しきりですが、残念ながら、トイレには糞が…。
道の駅では、張り紙をして、利用者に理解を求めています。

ロード銀山 渡辺靖子 支配人
「ロード銀山を見守ってくれる駅長さん、かわいいですからね」

変わって島根県飯南町頓原、国道54号をくぐる地下道。
ここでも、ツバメたちが子育ての真っ最中。
こちらは、ツバメの団地状態です。

そして、入口には、こんな張り紙が。

「つばめのみなさまへ。いつもちかどうをごりよういただきましてありがとうございます。このちかどうはひともりようしておりますので。といれはちかどうのそとをごりようください」

近くの児童
「じゅうぶんごちゅういください」
「これって誰が書いたんですか?」

そう、誰が書いたか気になります。
張り紙にあった、国土交通省頓原出張所に行ってみると、書いた職員は、現在、浜田事務所の勤務に。

国土交通省中国地方整備局浜田河川国道事務所
安部 正和 副所長
「単純に注目されるように、少し工夫を凝らして表現できないかと考えました。ツバメさんに対しては、『地下道を気に入ってくれてありがとう』という気持ちを入れて書きました。」
「ツバメさんでも理解できるように、"全部ひらがな"っていう…無茶苦茶なこと言ってますけど」

そんな、思いを凝らしたメッセージですが、ツバメには、なかなか、届かなかったようで。
こちらも、たくさんの糞が…。
被害を受けた小学生もいました。

近くの学校に通う小学生
「Q.どこに糞を落とされた?」
「ランドセル」「最悪」

地域の住民
「(糞が)かなり多い」
「掃除が大変みたい。町内会で掃除をするみたいだが」

糞には、病原菌などが含まれる可能性もあり、場合によっては、健康被害をもたらすことも。
そのため、地域の方が、ボランティアで、月1回、掃除をしているそうです。

国土交通省中国地方整備局浜田河川国道事務所
安部 正和 副所長
「非常に自然と共存しているといったところを、感じられるというのは大事にする部分ではないかと思う」

ただ、ツバメに対する本音は…

国土交通省中国地方整備局浜田河川国道事務所
安部 正和 副所長
「まぁ、あの…トイレは、人間のいないところでやってもらいたいですね」

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