全国的に野菜が値上がりしています。普段はあまり値上がりしないという“あの野菜”も3倍近くに上がっているんです。価格の高騰はいつまでつづくのでしょうか?
愛知県豊橋市のスーパー。野菜コーナーに行ってみると…
(宮田あやか記者)
「愛知県産のキャベツが一玉税込み322円、ニンジンも1本税込み約100円と野菜の価格が軒並み高くなっています」
(買い物客)
「(野菜が)高いからびっくり」
「年金暮らしで大変」
キャベツは春先が例年より暖かく出荷が早く進んだたため品不足で、値段が3倍以上に。ニンジンは天候不良で生育が悪く、1.5倍ほどに値上がりしています。
そして、この数日で一気に値上がりしているのが…
(買い物客)
「全体的にブロッコリーは高かった」
「日にちがたっているブロッコリーが安いから、それを買うしかできない」
愛知県が生産量2位を誇るブロッコリー。5月17日の値段は、税込み一株303円
(パワーズ東脇店 正木宏和店長)
「数自体もやはり少なめになっている。サイズが少し小さくなっているので、重量にすると大体3倍くらいの値段になっている」
5月初めには214円でしたが、翌週には258円、そして今は303円にまで上がっているのです。この店では小さく切り分けることで、一つ当たりの値段を下げて販売するなど苦肉の策も。
(正木店長)
「どのようにお値打ちな商品を提供するかは、やはり努力している。あと1ヶ月くらいで落ち着いてほしい」
ブロッコリーはなぜ値上がりしているのか。県内一の生産量を誇る田原市の農家に聞くと…
雨と暑さでブロッコリーに“ストレス”が…
(ブロッコリー生産者 長神寿敏さん)
「結構な量の雨が降り、気温が上がってブロッコリーにストレスがたまった。それで病気になるという話はよく聞く」
なんと出荷量が10分の1に。原因は、やはり天候。
ことし3月に雨が多く4月には暑い日が続いたため、病気でせっかく育ったブロッコリーが腐ってしまい、出荷量が激減したというのです。
(ブロッコリー生産者 長神寿敏さん)
「大事に育ててきた作物に病気が多発し、泣く泣く廃棄する生産者もたくさんいる」
ブロッコリーは再来年度から特に消費量が多い野菜、「指定野菜」に追加される見通しで、農家への補助金が増えることで、小売値の安定が期待されています。
注目が集まる中での記録的な不作ですが、生産者はしばらくすればこの騒動も収まると話します。
(ブロッコリー生産者 長神寿敏さん)
「少しずつ出荷量も増えてくると思うので、もう少しで値段も落ち着いてくる。そうなったときに買っていただければ」
露地物の野菜はどうしても天候に左右されますが、それはまさしく自然の恵みであることの証。価格高騰が落ち着くことを願うしかなさそうです。
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