三重県名張市の放課後児童クラブで、男性指導員が小学1年生の男子児童の手を振り払い、「同じことしたら痛い目みるからな」と発言するなど不適切な行為をした疑いがあることが分かりました。

しかし、市の担当者は「処分など積極的な対応ができない」と話しています。

4月、新生活への期待を胸に小学校に入学した三重県名張市の6歳の男の子。

このわずか3週間後に、大きな心の傷を負いました。

(男の子の母親)
「手に持っていたルービックキューブを力ずくで振り払って『今度同じことしたら痛い目みるからな、覚えとけよ』という発言があった」

4月26日、小学校の敷地内にある放課後児童クラブで、男の子が別の児童とトラブルになった際、男性指導員が男の子を乱暴な言葉で叱り、手を強く振り払うなど不適切な行為をしたということです。

(男性指導員)
「私が叱ったんです。手は触りましたが、おもちゃを取りあげたんです。(手を)払った形になります」

両親との話し合いの場で男性指導員は事実を認めた一方、男の子が言うことを聞かないため、そのような行為をしたと主張したということです。

(男の子の母親)
「なんで、暴力や怒鳴るでしか指導ができないのか」

母親「市には権利がないと言うが、保護者はどうすればいいの?」

男の子はその後、放課後児童クラブの話をするだけで腹痛や頭痛などの症状を訴えるようになり、病院で心的外傷後ストレス症候群と診断されました。

CBCテレビの取材に対して男性指導員は「あれこれ否定する気もないですから、市の窓口を通じて取材してください」と話しました。

名張市は事案を把握した後、男性指導員に対し、子どもとの接し方を改善するよう口頭で指導を行ったということです。

しかし、放課後児童クラブの運営主体は市ではなく、地域住民らで構成される運営委員会のため、市は指導員の採用に関わっておらず、男性指導員を処分することもできないと言います。

(男の子の母親)
「そういう問題がある職員(指導員)は雇うべきではないと思っていて、市には権利がないと言うが、『保護者はどうすればいいの?』という話」

市は今後、運営委員会への聞き取りを行うとともに、ほかの児童に対しても同じような事案がないか、速やかにアンケート調査を実施することにしています。

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