セブン-イレブンが誕生してから、15日で50年。いまや生活に欠かせない、“街のインフラ”にまで成長したコンビニエンスストア。TBSに記録されていた映像と共に“コンビニの50年”を詳しくお伝えします。
セブン-イレブン誕生から50年 80年代映像にみる今昔
小笠原亘キャスター:
セブン-イレブンの1号店が誕生して、5月15日でちょうど50年になります。そこでTBSにある過去の映像を見返しながら、コンビニエンスストアについて見てみようと思います。
1974年、東京・豊洲にオープンしたセブン-イレブンの1号店。開店から10年後の1984年の映像が残っていました。当時の制服はアロハシャツのような、派手な制服です。
「POSシステム」という売上情報システムが採用されていました。
「これほどまで急速に定着するとは思わなかった」と話すセブン-イレブン1号店の山本憲司オーナーは、今も現役でいらっしゃいます。
1984年のローソンの映像を見てみると、ローソンの制服もセブン-イレブンとちょっと似ていて、柄は今のようにストライプではありません。
当時、24時間営業が珍しかったので、TBSの番組は深夜に密着取材していました。
客(1984年)
「やっぱ明るいから、この辺で集まったり、みんなのたまり場」
コンビニが首都圏で増えてくると、今度は「深夜の強盗」というニュースが増えてきました。1980年のファミリーマートの映像によると、このころから大手のコンビニでは防犯カメラを設置するようになりました。
24時間営業は結構早くから始まっていたのですが、コンビニエンスストアは当時、新聞などを見ても“深夜スーパー”と表現されていました。
ただ、コンビニのイメージが変わってきた流れがあるということです。
コンビニ研究家の田矢信二さんは「元々コンビニはオリジナルの“食”に力を入れていて、1990年から2000年ごろにかけてコンビニグルメが広く知られるようになった」としています。
最も古いコンビニグルメ特集 コンビニグルメ進化の歴史
1989年(平成元年)に、おそらくTBSで放送された最も古いコンビニグルメ特集「人気おべんとうベスト3」がありました。
<セブン-イレブン人気おべんとうベスト3(1989年)>
1位 イカフライおかか弁当…380円
2位 紅鮭折詰弁当…580円
3位 スタミナ焼肉弁当…450円
おにぎりも大ヒットしました。家で食べるのが当たり前だったおにぎりですが、コンビニで買って食べる時代になり、2004年にはコンビニのおにぎり特集をしていました。
女性(2004年)
「コンビニの方が海苔がパリパリしていておいしい」
「週6で買う」
男性(2004年)
「ツナマヨとか美味しいです」
女性(2004年)
「シーチキン!超うまいよね」
コンビニ研究家の田矢さんによると、セブン-イレブンが発売した「ツナマヨ」おにぎりが“コンビニグルメ”を広げるきっかけになったということで、かなり画期的だったそうです。
ローソンで大ヒットしたのが、1986年発売の「からあげクン」。累計販売数は42億食を超えています。
ファミリーマートは2006年に発売した「ファミチキ」です。ファミリーマートの売り上げの中でやっぱり「ファミチキ」はNo.1ということです。
2010年に発売したローソンの「プレミアムロールケーキ」が大ヒット。この頃から、コンビニスイーツが人気になりました。
2024年、ナチュラルローソンから新しいスイーツが登場していて、店員さんが店内で氷を削り、かき氷を作ってくれます。500円でかなり本格的なものになっています(一部店舗で販売)。
意外なコンビニサービス ゲームも馬券も…
▼1982年~宅配便の取扱い、▼1987年~公共料金支払い、▼1999年~ATMの設置など、画期的でしたが、驚きのサービスもありました。
1997年、コンビニでゲームソフトが買えました。電気屋さん、おもちゃ屋さんだと並ぶため、コンビニで買った方がいいということもあり、「ファイナルファンタジーVII」の売り上げの7割はコンビニだったということで、社会現象にもなったそうです。
1993年には、コンビニに試験導入で馬券を買えるようにしたそうですが、試験で終わりました。他にも電話の取り付けやワープロ代行サービスもあったということです。
1984年、コンビニでは驚きの中古車も売られていました。
元競泳日本代表 松田丈志さん:
いろんなものを売って、いろんなチャレンジをして今に至っているんですね。
コンビニの役割が変化?限界集落に「未来コンビニ」
小笠原キャスター:
徳島・那賀町木頭地区には1000人ほどが住んでおり、買い物難民を解消するために、「未来コンビニ」が誕生しました。さらには地元のものも売っていて、非常に今、人気だそうです。地元の民間企業が運営しているということです。
元競泳日本代表 松田さん:
これからの地域に根ざした小売の店舗っていうことなんじゃないでしょうか。
井上キャスター:
今までは増やすだけでしたけど、海外にも広がっていますし、特化したものなど、また新たな形っていうことですね。
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<プロフィール>
松田丈志さん
元競泳日本代表 五輪4大会出場 4個のメダル獲得
JOC理事 宮崎県出身 3児の父
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