健康寿命を延ばすための取り組み『にいがたケンジュプロジェクト』

睡眠中に呼吸が止まってしまう『睡眠時無呼吸症候群』。
本人はなかなか気付きづらいこの病気に、何か対策はあるのでしょうか?

睡眠時無呼吸症候群の治療に長年携わっている、西新潟中央病院の松山菜穂医師によりますと、眠ったつもりなのに疲れが取れない以外にもさまざまなリスクが増すそうです。

「日中の過眠症状ですとか、疲れが取れないですとか、集中力が低下するというようなことがよく見られます」
「無呼吸症候群のある方は、高血圧を発症する方は、正常者と比べて2倍のリスクがあるですとか、心疾患は3倍のリスク、脳卒中、脳血管障害のリスクは4倍というふうに言われています」

睡眠不足から日中にも眠ってしまったり、からだのだるさどの症状を引き起こしたりして、判断力が低下し交通事故につながる場合も…。

さらには、血中の酸素不足により、脳卒中などのリスクも高くなります。

西新潟中央病院の松山菜穂医師は、『睡眠時無呼吸症候群』になりやすい人には特徴があると指摘します。

「年代的には中高年の方、女性よりは男性に多いと言われています。体格的には肥満の方ですね。体重の多い方は、無呼吸になりやすいと言われています」

肥満気味の人は、脂肪が気道を圧迫することで、寝ている間の呼吸がしにくくなります。

そして気がかりなのが、本人は眠っているために、症状が出ていても自分で気付きにくいこと…。

「自分では思ってないけど、ご家族が心配して『検査受けて』と言われてという方も多いですね」

大きないびきや無呼吸を繰り返すなどの症状に、家族が気づくことが重要です。

また、十分眠ったのに「眠った感じがしない」といった自覚症状があったら要注意だそうです。
運送会社や鉄道会社などでは、健康診断で定期的に検査をしていて、そこで異常が見つかるケースもあるということです。

有効な治療法はあるのか?

重症者向けには、機械から風が送り込んで喉の閉塞を解除する医療器具を使うほか、軽症者や中等症の患者には、マウスピースで気道を確保する治療などを行うそうです。

また、体重を減らすことは症状の軽減につながりますが、骨格などの影響もあるために、睡眠時無呼吸症候群の完治は難しいということです。
予防することはできます。

脳卒中や交通事故・労働災害のリスクも増す『睡眠時無呼吸症候群』につながる要因の一つが“肥満”。太り過ぎはダメです。

睡眠時無呼吸症候群に詳しい西新潟中央病院の松山菜穂医師は、食事の管理や運動で適正な体重をキープすることが大事だと話していました。
また、過度な飲酒や喫煙も控えてほしいとしています。

健康に日々を過ごせる“健康寿命”を意識して、長生き目指してみませんか?

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