シリーズ「現場から、」。石川県輪島市の朝市で海産物を販売していた女性。能登半島地震のあと、再起を果たした富山で能登の幸を紹介し、継続的な支援を求めました。

300品種、300万本のチューリップが咲き誇り、今年も国内外からの観光客で賑わったとなみチューリップフェア。その一角に、能登地方の海産物を扱うブースが。

南谷良枝さん
「これが輪島独特のこうじが入った塩辛になります。輪島から発送できない時期が長く続いたので、富山の友達のところにきて発送していました」

「がんばってください」

南谷良枝さん
「ありがとうございます」

輪島市の朝市に出店していた南谷良枝さんです。

能登半島地震に伴う大規模火災で、輪島市の「朝市通り」は200棟以上が焼け、およそ5万平方メートルが焼失しました。

南谷良枝さん(先月2日)
「ここが私のお店出てたところなんですよ。小屋建てて…」

輪島市生まれで、小さいころから毎日のように朝市に通っていた南谷さん。17歳のときから30年以上にわたりここに店を構え、自ら作った海産物を販売してきました。

南谷良枝さん
「朝市が大好きで、朝市というのは私たち海産物を扱う人間にすると憧れの場所。朝市に出たい」

しかし、あの日の火災で多くの仲間を亡くしました。

南谷良枝さん
「(Q.ここから先は足がすくみますか?)すくむって言うよりも、見たくないし行きたくないなって。悪い。みんな仲間やしね、あそこに眠っている人たち」

朝市から車で15分ほど離れた所にある加工場や倉庫、実家も深刻な被害を受けました。

南谷良枝さん
「まだまだ復興していないから、皆さんのまだご支援が必要なんですよ。皆さんのお力をお貸しください」

震災から2か月後の3月、伝統のイカの塩辛づくりを金沢市で再開。砺波市の知人の水産会社の協力で再起し、砺波市で働く同級生の紹介でフェアの会場で販売できるようになりました。

南谷良枝さん
「何も1月1日から変わっとらん」

「かわいそうに」
「たくさん買った。早く良くなってほしいね」

「一生懸命がんばっていらっしゃるし、何かできることがあれば応援したい」

南谷良枝さん
「大変な思いはしましたけど、私たちこうやって元気に生きていますというのを皆さんに見ていただきたいと思って。(Q.お客さんのこういう気持ちうれしいですよね)うれしいです。私たちの力になります」

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