12月23日に行われた全国高校駅伝。男子の九州学院が4年ぶりに入賞し、女子の千原台は走れなかった3年生の分まで走り切りました。
男子・九州学院「生まれて初めてのうれし涙」
58校が7区間で競う男子。九州学院の1区はエースの椙山一颯(すぎやま いぶき)。日本人最高記録を出した先頭と45秒差の9位で2区へ。
2区で2つ順位を下げ、11位でタスキを受けた3区の門間蒼大(もんま そうだい)準エース区間と呼ばれる3区で、2年生の門間がなんと5人抜き。区間3位の走りで入賞圏内に押し上げます。
3区3位 門間蒼大選手(2年)「すごく楽しかったです。(残る区間の)4人ならやってくれると思うので、都大路終わった後にチーム全員で笑顔で終われるようにお願いします(笑)」
2021年が12位、2023年が10位だった九州学院。今年こそは8位入賞を成し遂げようと、選手たちは誓っていました。
4区以降、6位の座を守り切り4年ぶりの入賞です。
九州学院 禿雄進監督「来年以降に良いスタートができる。新チームとして」
門間選手「生まれて初めてうれし涙が出たというか、涙を流せるくらいこの一年間頑張ってきて、それが結果として実ったことはすごく嬉しいです」
4区 一ノ瀬來祈選手(3年)「来年はこれよりもっと上の順位。九州学院はまだ優勝できていないので、来年は優勝目指して頑張って欲しいです」
「最後まで悩んだ」メンバー5人の発表
女子の熊本代表・千原台。レースの前日、都大路を走るメンバー5人の発表が迫っていました。
千原台 塚本大介監督「悩みましたね。最後の最後まで」
塚本監督が悩んでいたのが、チームの主力3年生の槌田美空(つちだ みく)を走らせるかどうかでした。
槌田は12月上旬に股関節を痛め、走れるまで回復したかはこの日判断することになっていました。
塚本監督の決断は。
塚本監督「1区吉原、2区平方、3区古庄、4区山本、アンカー林田」
槌田の名前は、呼ばれませんでした。塚本監督は、涙を流す槌田に…。
塚本監督「3年目で悔しい思いをさせたくはないけど、個人的に、現実はしっかり受け止めなきゃいけない。きついと思うけど、あすしっかりサポートしてください」
塚本監督「3年生ですからね、走らせたい気持ちの方が強かったんですけど」
それから2時間後、決して切り替えられたわけではありませんが、少しずつ前を向けたようでした。
千原台 槌田美空選手(3年)「出られなかった分、違う所でサポートして3年生として周りを見ていきたい」
千原台 平方杏奈主将(3年)「最後は一緒に走りたかったけど、走っても走らなくても最後までお互いに3年生としての役目を果たせたら良いなと思います」
レース当日 1年生を支える槌田の姿が
1区、吉原碧彩(よしはら あおい)と2区エースの平方杏奈(ひらかた あんな)が健闘し、千原台は22位で3区へ。そして、槌田の姿は第4中継所にありました。
槌田選手「そらちゃん 今26位!」
初めての舞台に立つ1年生ランナーを支えていました。
槌田選手「結果がどうあれ、12人全員が心を一つにして戦えたことがすごいことなのではないかと思います」
千原台は32位でフィニッシュ。今年の都大路を経験した選手が4人残る来年、この悔しさを晴らします。
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