山形県寒河江市の森林研究研修センターで、整備が進められていたスギの種を採る施設が完成しました。
ここで生育されているスギにはある嬉しい特徴があるんです。
今回完成した施設は、県が進める「再造林率100%」を達成するために有効なスギの「特定母樹(とくていぼじゅ)」の増産を進めようと県内で初めてつくられたものです。
「特定母樹」とは、在来の品種と比較して成長が1.5倍以上早く、材質が良くて雪などにも強いより成長に優れた特性を持つ木です。
成長が早いぶん下刈り作業の労力軽減や短い期間で収穫できて二酸化炭素を多く吸収できることから地球温暖化の抑制に繋がるとされています。
そして、最大の特徴が・・・
大内希美アナウンサー「ハウス内には200本のスギの親木があります。なんとこのスギは花粉が少ないのが特徴なんです」
多くの人を悩ませる、スギ花粉。
こちらで生産されている「特定母樹」は、花粉の量が在来品種の半分以下なんだそう。
このハウスは外からの花粉の侵入を防ぎ、優秀な遺伝子を持つ「特定母樹」同士での受粉を高め循環産業である林業の効率化が期待できます。
また、本来は一度種を採ったら次の年はその苗を休ませる必要がある苗木の生育。
こちらでは東北で初めてコンテナで生育することで種を採る苗と休ませる苗にグループ分けができるため、毎年、効率的かつ確実に種を採取することが可能になると
いうことです。
森林研究研修センター 宮下智弘 主任専門研究員「花粉が少なくて成長の良いスギを効率よくたくさん種子を採取できるような管理をしていきたい。県民の皆さんはスギ花粉がとても気になっていると思うが花粉症も少なくなるのではないかと
考えている」
人にも環境にも優しいスギの増産に今後、注目が集まりそうです。
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