幽霊党員問題などの不祥事について、18日の政治倫理審査会で追及を受けた自民党の田畑裕明衆議院議員は、政治資金パーティーの案内状に設けた「ご入金のみ」の項目について「秘書が欄を作った」と述べ、7月の会見と異なる説明をしていました。
18日開かれた衆議院の政治倫理審査会。旧安倍派だった田畑裕明議員は派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件について、4年間で68万円のキックバックがあったことを知らなかったとしました。
自民党 田畑裕明 議員
「深い反省のうえ、誠に本当に申し訳ない気持ちでいっぱいであります。収支報告書に記載していなかったことについて、大変ずさんでありますが、認識していなかったということであります」
野党は裏金問題のみならず、田畑議員が自民党員262人を無断または架空登録していた問題についても追及。日本維新の会の東徹議員は党費を親族が肩代わりしていたという田畑議員の主張について――
日本維新の会 東徹 議員
「党費は党員になる方が払うべきものですよね。それを肩代わりしているということは寄付行為に当たりませんか」
自民党 田畑裕明 議員
「私の事務所におきまして私自身が管理不行き届きであり、不適切なという形の中で党員登録がなされていた事実が判明したところでございます。私自身の管理者としての責任を痛感しているところでございます」
"ご入金のみ"は計7回
また、政治資金パーティーの案内状に「ご入金のみ」の項目を設けたことが、寄付の呼びかけに当たると指摘を受けた問題について、国民民主党の向山好一議員はパーティーを始めた時期や開催の頻度を質しました。
国民民主党 向山好一 議員
「過去も入金のみというのがいつからあって、何年間こういった選択肢があったんでしょうか」
自民党 田畑裕明 議員
「すみません。あのー。正確には通告を受けていたわけではございませんので、数か年にわたるというふうにまずはお答えさせていただきたいと思いますが、年一度という頻度で開催をさせていただいてございました」
「ご入金のみ」の項目を設けたパーティー開催は年1回だったと述べた田畑議員。
しかし、ことし7月の釈明会見では2022年9月からことし3月まで開催していたとしたうえで、その回数について――
自民党 田畑裕明 議員
「過去に入金のみの項目を設けての開催。計7回ということでございます」
1年半の間に計7回「ご入金のみ」パーティーを開いていたと説明していました。年1回の頻度だとする政倫審の答弁と大きく異なります。さらに――
自民党 田畑裕明 議員
「もともと来れるかもしれないけど、という声もありましたので、その時にこのような記載を事務所の秘書がその欄(ご入金のみ)を作ったというのが実態でございます」
「秘書が『ご入金のみ』の欄を作った」と答弁しましたが、会見では――
自民党 田畑裕明 議員
「支援者の方より(パーティーに)出席はできないかもしれないが国政報告の内容を知りたいというご意見に対しまして、後日資料をお届けしたいと考え、入金のみとの記載をしたものでございます。事務所内で検討し私の判断で記載を用意しました」
秘書ではなく、自らの判断で「ご入金のみ」の記載を用意したことを認めていました。
またも会見の説明とは異なる答弁を政倫審で繰り広げた田畑議員。一体、どちらが真実なのでしょうか。
田畑議員を巡っては党員の無断・架空登録問題でも会見の説明に不明な点や矛盾が多く、その言葉の信憑性に大きな疑問符がついたままです。
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