三菱電機は10日、国際宇宙ステーション(ISS)に生活物資や実験機器を運ぶ新型無人補給船「HTV―X」1号機の機体を同社の鎌倉製作所(神奈川県)で公開した。2025年にH3ロケットで鹿児島県から打ち上げる予定で、物資を届けた後はISSより高い高度に移動して超小型衛星の放出なども行う。 公開されたのは宇宙空間を飛行する機能を集約した機体の一部で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の委託を受けた三菱電機が開発。機体を制御するコンピューターやエンジンが搭載されている。表面は金色の断熱材に覆われ、展開式の太陽電池パネルなどを備える。荷物を積む部分と組み合わせると直径約4・4メートル、全長約8メートルになる。 補給船「こうのとり」の後継機で、輸送能力は約1・5倍の約6トンに増える。ISSから分離後も宇宙空間にとどまって技術実証を行う機能を持つ。将来は国際月探査「アルテミス計画」で、月周回基地「ゲートウエー」への物資輸送も期待されている。
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