静岡市清水区の景勝地「三保松原」を走る「三保海浜マラソン」が2025年1月18日に開かれる。企画したのは三保半島で生まれ育った常葉大学4年宮城嶋開人さん。「富士山と松原が織りなす絶景は、見る場所や時間帯、天候によってさまざま。短時間の観光だけでは知り得ない魅力を感じてほしい」と参加を呼びかけている。
三保松原は、世界文化遺産富士山の構成資産の一つ。日本新三景や日本三大松原にも数えられる名所だ。しかし観光客が目にするのは、ほんの一側面にすぎない。
宮城嶋さんは、曇りの日に訪れた観光客らが「なんだ、こんなところか」「どこがいいんだろう」と言いながら帰っていく様子をたびたび目の当たりにした。「有名な羽衣の松以外にも見どころはいくつもある。まずは地元の人たちに、こんな場所があるんだと伝えたい」
自身も中学時代から陸上競技に打ち込み、各地のマラソン大会に参加してその土地ごとの魅力に触れてきた。競技の恩師から「砂浜を走る大会を開こう」と声を掛けられたことが後押しとなって、地元での開催を実現した。
三保海浜マラソンは2023年に始まり、2025年で3回目。中学生以上の一般の部は2.5kmか5km、小学生の部は1.2kmを走る。
ランナー以外にもマラソンの楽しさを味わってもらおうと今回新たに、「富士山」にちなみ223mの舗装路を行く「ふじさんの部」を設けた。年齢や障害の有無を問わず誰でも参加でき、歩いても走ってもいい。
「ウォーキングツアーの部」も新設した。静岡県舞台芸術センター(SPAC)の俳優がガイドを務める。三保松原の景観をテーマに語りながら参加者を案内する。
レースの後は、参加者で「松葉かき」をする時間もある。松の生育を抑制する落ち葉の清掃活動を通して、三保松原の保全に関心を持ってもらうのが狙い。
地元企業の協賛による抽選会もある。SUP体験チケットや飲食店でのランチ券などが用意されている。
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