中教審の特別部会は4日、急速な少子化を踏まえた大学など高等教育機関の在り方に関する答申案を提示した。大学や学部の設置認可要件を厳格化して安易な新設を抑制し、教育の質が十分担保されない大学には縮小や撤退を促すことを検討すると明記。国立大は学部定員を見直し、大学院教育の重点化を打ち出した。今後2、3年で授業料の仕組みを見直すことも盛り込んだ。  文部科学省の推計によると、2023年に約63万人いた大学入学者は40年には約46万人になり、現在の定員の7割程度しか埋められなくなる。答申案は、急速な少子化の進行で定員充足率の一層の悪化が見込まれるため、高等教育機関全体の規模適正化を推進するとした。  留学生や社会人などの受け入れを拡大するとともに、認可審査で財産保有や経営状況などに関する要件の厳格化を検討。教育や運営の状況を審査する認証評価では、学生が在学中にどの程度力を伸ばしたかなどを示し公表する。  教育費負担の在り方にも言及。「物価や人件費の変化を考慮した個人・保護者負担の在り方について検討する」とした。

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