「私を迎えに来てほしい!」札幌市では、この時期、こんな「声なき声」が聞かれます。雪が降るとあまり使われなくなるものなのですが、その「声」の主に心当たりのある方、いませんか?
その声の主が、こちら…ずらりと並んだ自転車です。
電動アシスト自転車に…。スタイリッシュなロードバイク…。その一方で。
和久井有紀乃記者
「こちらにはたくさんの自転車が並んでいますが、中にはかごに穴が開き、全体的に錆びついている自転車もあります」
これらすべて、駐輪場に放置された自転車です。
札幌市自転車対策担当課 安井太郎さん
「この時期は市内全体で2000台を超える自転車が(保管場所に)移動しております」
11月30日に札幌市の公共駐輪場が閉鎖されたことに伴い、市は置きっぱなしにされていた自転車を市内の6つの保管場所に移動させました。
ここ、白石区の北郷保管場所には、そのうちおよそ570台が保管されています。
今回、対象になった自転車の保管期間は来年3月2日まで。
ただ、課題は引き取られる割合の低さです。
札幌市は、駐輪場での告知のほか、防犯登録されている自転車は、持ち主に手紙を送るなど呼びかけを強化。
そうした中でも毎年の引き取り率は、およそ2割にとどまるのが現状で、市側の負担も大きいといいます。
札幌市自転車対策担当課 安井太郎さん
「廃棄処分費用は、年間100万円程度かかっている。移動や作業の手続きなども負担に」
通勤や通学、そしてふだんの生活で活躍していたあなたの相棒が、保管場所で待っています。
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