農業・食品産業技術総合研究機構が品種登録する希少性の高いイチゴ「桃薫(とうくん)」の苗を許諾を得ずにネットのフリーマーケットサイトで販売したなどとして警視庁生活環境課は3日、種苗法違反(育成者権の侵害)などの疑いで、岐阜県養老町の会社員・近藤信宏容疑者(64)ら男2人を逮捕、愛知や茨城など6県24~70歳の男女10人を書類送検したと発表した。

◆「一獲千金狙い」もいれば違法の認識薄い者も

 近藤容疑者の逮捕容疑では、2023年10月、機構の許諾がないのに、フリマサイトに桃薫の苗を出品し、2人に販売したほか、自宅敷地内で販売目的で苗12株を保管したとされる。

警視庁が押収した桃薫の苗

 課によると、全員容疑を認めている。近藤容疑者は「小遣い稼ぎのために売った」などと供述。フリマサイトへの出品時は「桃○」「T・C」などと品種名をぼかし、摘発を免れようとしていたとみられる。  逮捕された別の男(25)は「一獲千金を狙えると思った」と供述。一方、書類送検の10人の中には、法違反になるとの認識が薄い場合もあったという。  近藤容疑者らは1株当たり150円~1200円ほどで販売。2022年4月下旬~24年5月ごろまでで、合わせて約110件の取引があり、650株を販売、約20万円の売り上げがあったとみられる。  機構のホームページなどによると、桃薫は淡い赤で、桃に似た香りが特徴。2011年10月に品種登録された。    ◇

◆当初は家庭菜園を楽しむためだったが…


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